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ムーミンを読むの感想を書いたバイヤー猫

更新者前書き

ご無沙汰しております。
週末は比較的暖かな陽気でしたが、また寒さが一段と深まっていくようです。3年ぶりぐらいにフットサルをしたのですが、筋肉痛がひどすぎて歩くのも一苦労です。
自分の思ったとおりに全くプレーできず、自分の足ではないみたいでした。以前できていたことができなくなっているもどかしさ、これはまた自己研磨をし、足技に磨きをかけなければならないと思った今日このごろです。
バイヤー猫が感想をかいたみたいなので、更新します。最近更新できていないのは私の怠慢なので、そろそろお叱りがきそうです…。それではどうぞ。

ムーミンを読む 冨原眞弓 著


ムーミン童話全集、別巻を含めた全9冊の解説&考察。
フィンランドの画家であり作家であったトーベ・ヤンソン。
風刺画等で名の知られていたヤンソンは戦争により自由に絵が描けなくなる。一種の逃避としてムーミンが書かれるようになる。現実(戦争)から目を背けるようにおとぎ話に逃げ込むことへの罪悪感から、ムーミン谷の住人たちを絵で描くとき少しみっともない姿に描いたと語る。影のある少し暗い印象のムーミンたちの絵にはこういった背景があった。
ムーミン谷の住人たちはトーベ・ヤンソンの自己投影でもある。内気で冒険に憧れる優しいムーミンも束縛を嫌うスナフキンも、辛口で意地悪と思われがちなミイも矛盾を孕んだすべてがヤンソンの一部だと丁寧に解説されている。
本著に基づいてムーミンシリーズを順番に追っていくと、個性が確定しているようで住人は少しずつ変化しているのがよくわかる。
この本を読む前からスナフキンのとらわれない自由さ、でも冷たすぎず思いやりがあるところが好きだ。 『ムーミン谷の冬』で、春と夏の喜びを歌う詩人スナフキン、そして春や夏、秋に居場所を持たない者たちについて歌うトゥティッキの二人の存在が対照的に解説されていて、魅力が増す。
意地悪なことばかり言うミイの、でも誰よりも核心と真実を見抜く目を持っている姿も際立っている。可哀想がっても何も変わらない。怒りが動く原動力になる。ミイのハードボイルドな格好良さに気付かされる。
自分が特に好きな『ムーミン谷の冬』を例えで出したけれど、ムーミン全集の内容はもちろん挿絵の解説、作者の背景、生い立ち、家族構成と多岐に渡って丁寧に解説される本著。シリーズ読破後にじっくりじっくり読んでほしいし繰り返し読みたい一冊。

評価


バイヤー猫に評価を聞いてみたところ
評価は★★★★★ 
だそうです。
またも満点評価!

更新者後書き

ムーミンにそんな悲しい過去があったなんて知らなかったです。そもそもヤンソンは風刺画家だったんですね。
正直世界的なキャラクターなんだな~ぐらいしか認識なかったので、そんな秘話があったなんて・・・。スヌーピーとかくまのプーさんとかも意外と悲しい過去から生まれたキャラクターなんですかね。調べないので、バイヤー猫がそんな本を読んで、感想書いたやつから情報を仕入れたいと思います。
それではまた。



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