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雪を連れて両親が面会~切迫早産で入院5日目

入院5日目
午後1時過ぎに、両親が鳥取県からはるばる3時間以上かけて、車で会いにきてくれました。

「きれいな病院だね~」

と言いながらスタスタ入ってきて、どさっと荷物を脇に置きました。

せかせかした両親で、お見舞いにきてもそれが変わることはなく、ゆっくり静かに流れていた時間が、勢いをつけて動き出しました。

「向こうはすごい雪だわ」

2人とも変わりなさそう。顔を見ただけで気分が明るくなりました。

母に頼んでいた本。

アリス・マンローの「ジュリエット」

装丁からとても情緒があって、読むのが楽しみで、気分が和らぎました。


先生が

「ご両親も一緒にエコー見られますか」

と聞いてくれて、一緒にエコーを見に行きました。車いすでゆっくり移動する私と先生の少し後ろを、父と母がしずしずとついてきました。

母が妊娠した時には、エコーがこんなに発達してなかったようで、初めて見た母は、胎児の様子が結構鮮明に見えることに、とても感動していました。

先生は

「このまま出血がなくお腹にいてくれたら、赤ちゃんは小さめだけど順調にきてますよ」

と言ってくれました。妊娠25週0日で、推定は406グラム。21週6日のサイズでした。


両親は、あったかいモワモワの靴下や大きな水筒(持参したのが小さかったので)など、入り用な物を追加で買ってきてくれた後、「またね」と帰っていきました。

また静かな病室。朝よりももっと。

でも心は少しざわっとあったかい。

12月16日。なんと、この4日後には出産することになるのでした。


つづく




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