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妻がナース時代のお話

16、7年も前のことです


とある病院で 一人の実習に来ていたピチピチの看護学生が

患者さんの観察をして それをカルテに


「山鳩のように呼吸しながら眠っている」と書いたのです


それを持ってきた学生に


「この・・山鳩のようなってなに?」と質問すると



「ほっほーぽぽーー・・・・ほっほーぽぽーー・・・・って呼吸してるんです」




とその看護学生は大真面目に答えたのです



「なるほど、わかりました(`・ω・´)キリッ!」


あたしは彼女に何も注意はせずに「お疲れ様、また明日」と言って


ナースステーションの奥の休憩室まで急いで走って堪えていた笑いを噴出したのでした



当時主任だったK(美人で冷酷で完璧主義のマスカラ女)がその「山鳩」の記録を見つけ



「何故、叱らないんですか?」とあたしに注意をしてくるので



「だって・・だってKさん・・ほっほーーぽっぽーーですよ・・
 うひゃひゃひゃ・・ほっほーーぽっぽーーー・・・・ぶはははっは
 バカな学生っすよねーあはははは」


「・・・・💢睨むKさん

「すぃません・・・・・・ぶーーーっっははははははははは・・ひーひーくるしいいい!!」



という懐かしい出来事を


めずらしくトキやムジナじゃなく鳩が鳴いていたので そんなことを思い出したんですが




そんなあたしは昨夜


夜勤中に窓の外から「きゃああああ・・あれえーーー」という悲鳴を聞いたのです


闇を劈くというアレです

「やや!女がどこかで襲われてる!!!」




懐中電灯とモップを持って出て行って


「どこにいるの!!!だれ!!」などと襲われている女を捜していると



「ムジナだよ!!!!」と同僚に言われてしまいました


ムジナって女が叫んでるような鳴き方するんだね!


びっくりしました


ちょっとだけビビってたんでムジナで良かったです



それでもう一つ思い出しました



そういえば 前に務めていた病院に痴漢が出たことがあります


地続きの一階の病棟の


ナースステーションの窓の外からマスターベーションをこいて 窓に引っかけていった痴漢です


その日の夜勤だったのはKさん(Kさんを見ながらやったらしい)


Kさん(いわゆる美人で冷酷で完璧主義のマスカラ女)はその窓を黙って掃除したのでした


一応警察に通報はしたのですがパトロールもなく


なんとまたKさんの夜勤の時にそいつは現れて窓にひっかけていったのです


ひっかける瞬間を見てKさんは凍りついたんでしょうが


「ズボンは青 サンダルでした」と冷静に説明して


そしてKさんは窓にハイターを一本丸々注いでモップでガシガシ洗ったのでした


あたしは「いい女は大変だねーーー」と かなりー笑って見ていました


その日 Kさんはあたしに「痴漢を捕まえるわよ」と言ったのです


先輩だし上司だし逆らえません


それでバットとかゴルフの棒(アレなんての?)とかを持って
ヘルメットをかぶって 夜な夜な窓から少し離れた木陰に潜んでみたのです


Kさんはバットと もう片手にタバスコを持っていました


そこへパトロールに来た警察に声をかけられ 注意されてしまいました

「キミたち痴漢を殺す気?」



「殺しゃしませんよ」
と 不適に笑ったKさんの台詞はしばらくブームでした



まー結局蚊に食われただけでした



なつかしーーー

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