二拠点生活だし事実婚だし

住民票を移す移す詐欺と言われて、はや10年。
いや、うそです。1年くらいか。
トド夫は札幌を居住地としていたわけなのだが、この度音威子府の村民となることに相成りました。

生活は二拠点で変わりないので、
(札幌と音威子府を行き来している)
代り映えはしないっちゃしないのだが、
なんとなく気分的に夫婦感☆彡がでる。
50間近にして何やそれと言われてもおかしくないのだが、
なんとなく気分はあがる。めでたいことだと思うので、花火でも打ち上げ、酒でも飲みたいぐらいな気分ではある。

しかし、もらった結婚指輪もしていない。
なんでしないのとトド夫に言われるのだが「職場にしていくきっかけがないから」に尽きる。
指輪は腐らないのでいつでもいいと思っていて、結局いつまでもできないでいる。我ながら、このあたりが小心者だなと思う。
「とよ子さん指輪どうしたのー?」と言われるのも嫌だし、自分は幸せよアピールすると、とたんに不幸が襲って来やしないかと無駄に不安になってしまう。まったくもって人間万事塞翁が馬。このことわざだけは強烈に覚えているあたり、塞翁並みにひねくれているのかもしれない。

それはさておき、住民票上は同居人になったので、事実婚ではある。
なので、ウエディングフォトは撮りたいなあと心ひそかに思っている。
私は60年代西洋かぶれなところがあり、オードリーヘップバーンやらマリリンモンローやらの、ふわっと広がるドレスに憧れがあるのだった。

おばさんだって着たいものを着てもいいんだ!と開き直り、トド夫にウエディングフォトのことを告げてみると、意外とあっさり承諾された。
「はあ」とワンクッション、ラインにひとことあったのは置いといて、
「よいですよ」と多少そっけないが承諾は得られた。

おばちゃんのウエディングドレス姿なんてと思いながら、まあ自分が楽しむんだからいいよな、と開き直っている。
人生をやり直している感じがして、また一興だ。
20歳でやれなかったことを、今やっているなんて、と言われながらも、結局自分の人生は一度きりなのだから、やりたいことはやったほうがいい。
(ほかにあまり迷惑のかからない範囲でだけど)

やりたいことがある、ということは、幸せなことだなと思う。

毎日のルーティンをこなしながらも、ウエディングフォトのことを考えていると、楽しくなってくる。
にやにや笑いながら介護をしているが、怒って介護をやるよりはよほどましで、介護は日々の余裕からだよな、と自論を吹聴したくなったりするのであった。


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