気分は上々(後編)

ひるさがりのザリガニごと民法とする 

むかしのおきてにしたがい夜はまだこない 

斜面になるとうそを思い出す 

かたい人形に小細工してくる

のこりの盲腸は満月にまちがわれる 

この話にシーラカンスは必要なかった 

じゃんけんにあきて尾行するのだ 

われらの初夏は順不同であり矛盾 

よろこびはとりあえずすすきそして振り出し 

だれかの集大成がシシャモだからゆるして 

どれもなつかしい漢字だすなわち四面楚歌 

がらくたがさっきから怖い 

くんれんしておどおどできるなんて優雅 

かまぼこに喧嘩させて逃げる 

せなかのファスナー開ければこれぞ饒舌 

ざくろ破門にして空手家らしずか 

重力が原因それは病気も女子も同じ 

春の後遺症が五センチ伸びた身長さ 

いきおいよくにらめっこするとは無難な話 

時効まで肩車しないかきみは他人だから 

ざっくばらんにいうといけにえがブームだ 

みやこおちの目印はたくわんもちろん納得 

とても金庫の夢かまきりの見すぎだよ 

さげすまれるほど宇宙を一筆書きする 

みずしぶきわたくしにそっくり万事快調

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自由律俳句

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