「梨花、」は僕が一番初めに書きたかったものです。
面白いかどうか、うまく書けたかどうかなどは分かりません。
ただ、自分の“処女作"にふさわしい物語ではあります。
とにかく、こうして形になり 読んでいただけるということは本当に幸せなことだと思います。
梨花、ありがとう。

【作品紹介】
「本名っていうのは嫌ってくらいその人の国籍になっちゃうんだよ」。──彼女の名前は「梨花」。日本では「りか」と言うが、韓国人としてなら「イファ」と読む。僕は在日三世の梨花と恋に落ち、その夏、かけがえのない日々をともに過ごした。けれど、形式が強制する国という存在が彼女を苦しめる。僕は、国籍がもたらす彼女の隠された苦悩にどうしても手が届かなかった。ワールドカップ日韓共催の余韻が残る東京を舞台に美しく描くラブストーリー。

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