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まさに未知数。スタディーツアーのモデレーターになってみて。

昨年の夏から、海外でのインターンやスタディーツアーの運営するタイガーモブと共催して、スタディーツアーの現地モデレーターを務めています。

簡単にいうと、日本の学生さんをバングラデシュの自社工場に連れて行き、
ソーシャルビジネスの現場を見てもらい、商品開発までするプログラム。

第一回の様子は、こちらの記事にまとめています。

嬉しいことに、アンコールをいただき、
今年の春、2024年3月も無事催行が決定しました。
(下記が2024年3月の詳細です。ご興味ある方はぜひ。)

今回は、アクセラレーターとしてプログラムの内容監修・ツアーにも全日程同行し、より学生の皆さんのチャレンジに寄り添うことができたらなと思っています。

2023年8月には全18名の学生さんたちが、はるばるバングラデシュの自社工場に来てくれました。
5ヶ月が経って、学生さんとそしてバングラデシュにどんな効果があったのか、私視点でまとめたいと思います。

なんとクラファンが3つ誕生した。

2023夏のプログラムは、現地で見た課題を、ソーシャルビジネスを通じて解決するという内容だったので、クラウドファンディングサイトFor goodを使って、レザー商品の販売を通じて、それぞれの感じた社会課題にアクションを起こしました。
現地で問題を知るだけではなく、行動まで起こしたい!という参加してくれた学生のみんなは、
日本に帰ってからもクラファン準備が続け、3つのクラファンがスタートしました。

①ホームビジットでの出会いから、彼女の夢を応援!

出会いは、ホームビジットでのインタビューでした。
シングルマザーの家庭に育ったタスリーマは18歳。
大学へ進学の夢を諦め、家計を支えるためにBLJの工場で働き始めました。

働く日常に何の楽しみもない、私は勉強がしたい。とインタビューで答える彼女に、
同世代であるメンバーたちは深く心を動かされ、彼女の進学費用を集めるクラファンをスタートさせました。

無事目標金額を達成し、タスリーマは2024年1月より、
BLJの工場を卒業し、進学しました。
工場には月に1度、お金の受け取りと、学校生活の報告のためにやってくる約束をしています。

②ラナプラザ崩壊事故を忘れないために!ロゴの入った名刺入れを販売!

2つ目のグループは、ラナプラザの崩壊事故の現場を訪れ、
もう2度とこんな苦しみを起こさないために、日本のみんなにもこの事故のことを知ってもらい、消費者行動を変えたい!
バングラデシュの生産者と共にあるという想いを込めた、『RANA0424』という刻印の入った名刺入れを販売しました。

個人的にはInstagramのバングラレポートが上手で、
毎日楽しませてもらってました。(あー、早くバングラ行きたい笑)

③夢を持つきっかけを!オープンキャンパスを開催したい!

最後のグループはなんと、中高生のみんながクラファンに挑戦!
自分たちと同じ歳のバングラデシュの高校生たちに、大学訪問や企業訪問ツアーを企画し、夢を持つきっかけを届けます。

ホームビジットやKids schoolの生徒との交流時に、毎回聞いていた
『夢はなんですか?』
という質問。
目標なんてない、夢なんて考えたことがない。
自分たちの生まれた日本では想像できなかった答えを現地で聞き、
自分たちはどうして夢を持てたのかを考え、クラファンをスタートさせました。

スタディーツアーのソーシャルインパクト

数値で振り返ってみようと思います。
まず、このスタツア全体(3グループ)で、100つの商品を販売することができています。(1グループのみ、まだクラファン挑戦中!)

持続的ではない、という意見はあって最もだと思うけれど、
確実に100つの商品を作るお仕事を創ることができたこと、
そのお仕事が利益を生み、
そして、その商品を受け取ったお客さまがいることも事実。
彼らの挑戦なしには生まれなかったものなので、素直に喜んで欲しいと思います。

緊張していた初日。レザーのマネジメントメンバーへ自己紹介。
学校に通い始めたタスリーマ。
支援するきっかけとなったホームビジット。


確実に、5人の日本の学生たちが、バングラデシュの1人の夢を叶え、人生を変えてくれました。

君たちの挑戦こそが希望だ。by Limon san

次は心で振り返りたいと思います。

『君たちの挑戦こそが希望だ。』
という言葉は、一緒に現地モデレーターを務めたLimon sanが、タスリーマの進学報告会で、日本の学生たちに送った言葉です。

はるばるバングラデシュにやってきた日本の学生たちが、
バングラデシュの国のためにアクションを起こしてくれた。
このアクションこそが、
みんなの周りの人も、バングラデシュ人も、そして僕たちにも、勇気をくれた。

そして、自分たちよりも若いみんなのアクションを見て、
ツアーに同行した私も、受け入れをしたマネジメントメンバーもとても刺激を受けていたことを改めて気付かされました。

もうこれは個人の感覚でしかないですが、
参加した学生の皆さんは、行く前と行った後、なんだか別人になったような気がします。

リーダーとしてクラファンをガンガン進めているメンバーも、
事後報告会で、⚪︎⚪︎始めたんです!と報告してくれたメンバーも、
自分のやりたいことを見つけ、インターンを頑張るメンバーも、
見えない部分にも気を配り、ありがとうと感謝を伝えられるようになったメンバーも。

現地の経験だけでなく、クラファンを通しても、本当にこの支援はやった方がいいのか、どうしたらお客さんの心を動かせるのかなど、たくさん悩んだ経験も糧になっていると思います。

私が見えているのはほんの一部で、きっと私が見えない場所で、みんなはもっと成長していて、その成長に驚いている方もいるはずです。

私がこのプログラムを通して伝えたいこと


2023年夏のプログラムを終えて、2024年春のプログラムも関わらせていただくことになりました。
改めて、なぜ私がこのプログラムをつくったのかを整理しました。

理由は3つ。
1つは、ソーシャルビジネスという将来の選択肢を知って欲しいから。

先日3年ぶりに学生時代を過ごしたカンボジアへ行ってきました!

私は、途上国にいる困っている人を助けたい!という目標を持ちながら、高校〜大学時代を過ごしました。
その時にあった選択肢は、院まで行って国連に入るか、NPO/NGOに就職するかの2択でした。
勉強も好きではなく、ボランティアに限界を感じていた私は、『カンボジアの子どもたちが学校に通える世界にしたい』という目標を、一回諦めて社会人になるという選択もしそうになったことがありました。
そんなとき、ソーシャルビジネスという関わり方の選択肢をくれたのは、ボーダレスジャパンで、
そんな昔の私のような人がいるのであれば、諦めずに志に最短距離で行けるソーシャルビジネスの選択肢と可能性を、体感してもらえたらいいなと思います。

2つ目は、自分の目と耳で見てほしいから。
どうしたら貧困は解決するのか、
どうしたら子どもたちは勉強を続けられるのか、
貧困層と呼ばれる人々は、何を想って生きているのか?
ソーシャルビジネスで、現地の人は幸せになるのか?
私はこの国とどう関わっていきたいのか?

その答えは、現場に行ってみないとわからないと思います。
いくら論文を読んでも、いくら経験した人に話を聞いても、
自分が自分の目と耳で感じたもの以上の学びは、得られないと思うのが私流です。

復学支援をしていた生徒の家へ。

学生時代に途上国に行った経験や、そこで出会った人との出会いは、一生続くものなので、そういう出会いの一つを、このプログラムで作れたらいいなと思っています。

3つ目は、ただ私がBLJが大好きだから。
大好きなみんなを、大好きな会社を、大好きな商品たちを、できるだけ多くの人に知ってほしいからです。

Kids school開校半年記念のセレモニーで、いつも先生をやってくれてるみんなと。
折りたたみ傘をプレゼントしたので、その記念撮影。

MTGの時間は遅れても、お昼ご飯の時間は絶対に遅れないみんな。
かなりキツく注意した後なのに、『お茶行こう〜』って1分後には誘ってくるみんな。
ほぼ3食カレーを食べているみんな。
より良い社会のために、いつも一生懸命なみんな。
そして、そんなみんなが創る、商品たち。
世界中の赤ちゃんにこの工場で作られたベビー服が届けられたらいいなと思います。

商品も、一緒に働くみんなも、私はとても大好きで、
みんなと働けることをとても誇りに思っています。


少しでも多くの皆さんと、今年の春、バングラデシュでお会いできることを楽しみにしています。(準備がんばるぞー!)
お申し込みは下記のリンクからになります。
興味のある皆さんはぜひチェックしてみてください。



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