松野光希 | MATSUNO KOKI

32歳A型かに座|宮城県白石市出身|大学生協職員|小説&お仕事エッセイを書いています。

松野光希 | MATSUNO KOKI

32歳A型かに座|宮城県白石市出身|大学生協職員|小説&お仕事エッセイを書いています。

マガジン

  • モリダイ生協のミハラさん

    M県S市杜王大学生協につとめる2年目職員三原勇気は、不慣れながらも持ち前のガッツで「用品チーム」の学生スタッフたちとともに次の新学期戦略を考えていた。そこへ突然の「物件仮予約」が来て、ミハラさんの周りは騒がしくなっていく。

  • 永川浩二、登場す。

    長編ユーモアミステリ小説「高校生探偵 永川浩二」シリーズの第1弾。真夜中の校舎で、浩二の親友江夏智仁が殺された。犯人は【鉄仮面】と名乗る連続殺人犯。被害者に共通点はなく、50音順に無差別に命を狙われる現代の『ABC殺人事件』と思われたが…。

  • まつののつぶやき達

    記事にはならない程度の思考のかけらたち

  • 夢を食べて生きてゆく

    松野のエッセイ記事のまとめ。日常に起こる些事諸問題を、捉えたままことばに紡ぎ出しています。

  • 諸先輩方の知恵袋

    諸先輩方のnote記事の中で気に入ったもののアーカイブ

最近の記事

  • 固定された記事

未来を創る、というお仕事。

#私の仕事「あなたの仕事はなんですか?」と聞かれれば、「東北大学生協の職員をしております」というのが答えになりますが、もっと抽象的には「大学生の未来を創る仕事をしております」。ええ、それどういうこと? 私が勤めている新生活サポートセンターという部署は、新入生と新入院生の新生活準備を物心両面からお手伝いするお店です。 (アクセスすると「ユーザー作れよ!」とポップアップが出てきますが、関係者でなければ無視してOKです) お部屋さがし、生協や共済への加入、家具・家電やパソコン・

    • モリダイ生協のミハラさん 第3話

      (ご無沙汰しておりました。第2話はこちらから) 3.増えていく宿題 「ミハラさん、顔色悪いですよ」 出勤早々、新サポカウンターでアルバイトをしているモリダイ人文学部4年の福谷いくえ、通称いくちゃんにそう声をかけられた。 「ええ、そ、そうかなぁ」 今日はいよいよ仮予約が降ろされると思われる職員MTGの日だ。緊張が顔に出てしまったのだろうか。学生に察せられるとは情けない。 「ミハラさんたしか夏に弱いんでしたっけ?最近暑いからバテてきてるのかもしれないですねー」 いくちゃんはそ

      • 永川浩二、登場す。 第8話

        (第7話はこちら) 「被害者は加藤尚成45歳、江尻出版の編集者です」 広島県警の小倉英隆刑事は抑揚のない声で報告をした。小倉刑事は被害者である加藤の遺体発見に立会った関係で、会議のいの一番に発言をしている。 「江尻出版!第1被害者の赤田と同じ勤務先じゃないか」 工藤は口に手を添えながらそう言った。 小山田巡査のボウガンによる殺人未遂事件に、今しがた報告された、加藤尚成氏の殺人事件。立て続けに起きた2つの事件を受け、広島県警は福地高校内に設置していた臨時の捜査本部を解体し、

        • 休日の気持ちが落ち着いた状態でPCのデスクトップ整理するとなんだかストレスが減ってく感覚がある。休日にわざわざ仕事のファイル整理しなくても、とも思うが、これが今の自分に合ったストレス管理。タイムマネジメントもいいけど、ストレスの大小で自分を管理したほうが健康に良さげ。

        • 固定された記事

        未来を創る、というお仕事。

        • モリダイ生協のミハラさん 第3話

        • 永川浩二、登場す。 第8話

        • 休日の気持ちが落ち着いた状態でPCのデスクトップ整理するとなんだかストレスが減ってく感覚がある。休日にわざわざ仕事のファイル整理しなくても、とも思うが、これが今の自分に合ったストレス管理。タイムマネジメントもいいけど、ストレスの大小で自分を管理したほうが健康に良さげ。

        マガジン

        • モリダイ生協のミハラさん
          3本
        • 永川浩二、登場す。
          8本
        • まつののつぶやき達
          9本
        • 夢を食べて生きてゆく
          9本
        • 諸先輩方の知恵袋
          1本

        記事

          永川浩二、登場す。 第7話

          (第6話はこちら) 「トモさん…」 私立探偵工藤祐作は、自宅を兼ねる探偵事務所のソファに座り、古い事件の書類に目を通していた。 「工藤さん、またあの事件の資料に目を通してるんですか?」 工藤探偵事務所で事務職のアルバイトをしている大学生、入来公康がそう声をかける。湯気の立ったコーヒーカップを工藤の前のテーブルに差し出す。給湯室からも香りが漂って来ているので、淹れたてなのだろう。 「ああ。ついこないだ、息子に会ったせいだな」 「先日来ていた高校生?の2人組ですね。どちらかが、

          永川浩二、登場す。 第7話

          真面目な態度をすることが真面目なわけではない。厳しく当たることが厳さになる訳ではない。感情のコントロール。ただ当たりが強いだけの指導になってしまったなぁ…という反省。

          真面目な態度をすることが真面目なわけではない。厳しく当たることが厳さになる訳ではない。感情のコントロール。ただ当たりが強いだけの指導になってしまったなぁ…という反省。

          「ゴール」の終焉と「ひるね姫」的生き方の話

          0.この記事の目次1.前置きとわたしの読書ノート紹介 2.落合陽一『日本再興戦略』の読書感想文 3.「デジタルヒューマン」とビジョンゴールの終焉 ※おそらく『日本再興戦略』の書評はネット上に氾濫していると思われるので、時間のない方は1.をざっくりと、3.をじっくりとお読みいただければ幸いです。 1.前置きとわたしの読書ノート紹介大学生協の新学期事業が落ち着くまでは、火曜日がわたしの休日。昨年末に定期預金口座に結構積んだ影響で、1月は人生の中でも結構な金欠に喘いでいる。つま

          「ゴール」の終焉と「ひるね姫」的生き方の話

          わたしがnoteをはじめた理由と、夢は諦めなくていいんだという話

          #note書き初め あけましておめでとうございます。松野です。もう松の内も終わりましたが、ようやくnote書き初め投稿します。 2018年の秋口からnoteをはじめました。はじめたのには大きく2つの理由と小さな1つの理由がありました。 ①自分の蓄積した仕事のノウハウを広く共有したいため ②そのアウトプットを通じて自分自身の知識の定着を図るため ③(小さな声で)昔からの夢だった「自分の小説を世に出す」ことがしたかったため わたしの職業は大学生協職員ですが、兼業はしていない

          わたしがnoteをはじめた理由と、夢は諦めなくていいんだという話

          永川浩二、登場す。 第6話

          (第5話はこちらから) 浩二が思いの丈を優子に伝えた翌日、二人は事件解決につながる情報を得るために、警備員室に来ていた。 「なんだい、聞きたいことってのは」 「真中さん、あの事件が起きた日の前後で何か印象的なこととか、不自然なこととか思い出せない?何でもいいんだ」 浩二のその言葉に、福地高校警備員の真中は腕組みして考え込んだ。 浩二と優子で考えた事件解決に向けての操作方針は「あの日現場にいた人にあたってみる」というシンプルなものだった。そうなると該当者は浩二と慶、木田刑事に

          永川浩二、登場す。 第6話

          永川浩二、登場す。 第5話

          (第4話はこちらから) 福地高校寄宿舎の男子棟と女子棟を結ぶ渡り廊下を抜け、永川浩二は立浪優子とそのルームメイト正田夏美のいる028号室の扉を叩いた。 「はいはーい、およ、浩二くんじゃん。どうしたの遅くに」 扉を開けて出てきたのは夏美の方だった。普段学校だと髪を結っているが、今は湯上がりらしく、スウェット姿でまだ乾ききっていないセミロングの髪をだらんと無造作に垂らしている。 「なんか優子に呼ばれたので、来た」 浩二はあからさまに面倒そうな表情でそう夏美に伝えた。 「おお

          永川浩二、登場す。 第5話

          永川浩二、登場す。 第4話

          (第3話はこちらから) 元・山内警察署刑事、工藤祐作の運転する紺色のフォルクスワーゲンのゴルフは、山内市の市街地を抜け、市のベットタウンとしての閑静な住宅街を形成する苫米地町に入った。季節は初夏から本格的な瀬戸内の「夏」に移り変わるまさに途中で、町の人々の袖の長さももう大半は短くなっていた。 「県警から今回の話は聞いたよ。江夏くんの件、信じられないな」 運転席の工藤は、後部座席に黙って座っている浩二と慶に語りかけた。 「はい…。正直すごく混乱してます。どうして智仁が、って」

          永川浩二、登場す。 第4話

          モリダイ生協のミハラさん 第2話

          (第1話はこちらから) 2.不穏なMTG18:00からのMTGには、わたしと4名の用品チームの学生の、計5名が参加した。わたしとまどか、さっき話題にした岩貞、2年生の細川さん、4年生の初芝くん。元々学生6名のチームなので、主要なメンバーはだいたい揃っている。今日は、来月からはじまる商品研修の内容協議の日だ。新生活用品は品数が多く、モデルルームまるごとお買い上げの「セット」組もするが、基本的には新入生のニーズに合わせて細かく購入されるカテゴリなので、どれだけ学生アドバイザーが

          モリダイ生協のミハラさん 第2話

          モリダイ生協のミハラさん 第1話

          1.突然の決定事項「え、今年から物件の仮予約やるんですか!?」 「そうだよ、ただ、まだ理事会通ってないから、取扱は慎重にな」 私は驚きを隠せず大声をあげてしまった。壁をはさんだ向こう側にいる購買のパートさんたちに聞かれたかもしれない。ただでさえ声が大きいことで話題にされるのに、うっかりだ。だが、大声くらい出させてほしいレベルの案件であったこともまた確かだ。 「竹内さん、それどこからの情報ですか?」 「不動産の石原次長と昨日喫煙所で一緒になってさ、たまたま聞いた」 竹内さんの「

          モリダイ生協のミハラさん 第1話

          情報共有と『ティール組織』の話

          今年の春くらいにうちの学生スタッフの間でフレデリック・ラルーの『ティール組織』が流行った。学生スタッフが『ティール組織』なんて読むのかよ、と思ったかもしれないが、東北大生なので読む。私も成毛眞の『大人げない大人になれ!』という刺激に満ちたビジネス書を読んでギラギラしていた大学生だったが、チョイスが違う。いい。 『ティール(進化型)組織』に関する考察は様々なところでなされているが、その子と話していたのは、 そもそも最前線の学生アドバイザーに与えている情報が少ない というこ

          情報共有と『ティール組織』の話

          永川浩二、登場す。 第3話

          (第2話はこちらから) 朝、寄宿舎での目覚めはけたたましく鳴り響くサイレンの音でだった。永川浩二は枕元のスマホに目をやる。まだ5:30を少し過ぎたあたりだ。昨日の校舎での一件があったため、流石に胸がざわめく。 ルームメイトの松坂英司はまだいびきをかいて眠っている。両親が中国電力に勤めているお坊ちゃま。穏やかな人柄だが常にのんびりしているところがある英司はこういうときにはあまり役に立たない。もちろん、日頃ルームメイトとして接する分には申し分ないと浩二は考えているのだが。 顔

          永川浩二、登場す。 第3話

          誰かGoogleのPixel買って感想上げてくれないかな

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