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シンカ論:⑦男性のための「性的同意」攻略法(実戦編)

シンカ論:⑤『男にだって、心はある』――強制性交等罪と同意要件」で紹介したように、日本共産党が性行為を原則違法化する旨の方針を出してから、これに対する批判が集まっている。

 これに対して支持者が言えるのは、せいぜい以下のような精神論・楽観主義に過ぎない。我々は、彼等より少し真面目にこの問題を考えてみよう。

 これもシンカ論:⑤で述べたように、こんな杜撰な理屈はDVや結婚詐欺の被害女性にも「そんな男と交際するなよw」と言えてしまい、女性の保護もクソもない(ちなみにてつまよしとう氏は、SF作家野田正博の直弟子を自称しているのだが、その詐称を森奈津子氏に指摘されている。故人との関係を偽るような人間に「信用」について説かれても困るというものだ)。

 それはさておき、「女性が性交した後で同意を翻すことがない」というのは本当であろうか。産経新聞が出した以下の記事を見てみよう。

「裁判で離婚するには理由が必要なので、DVを主張することがある。子供の親権や慰謝料の獲得にもつながる。特に、精神的なDVは主観的な部分もあり認められやすい。嘘がばれても罰せられることはほとんどなく、まさにローリスク、ハイリターンだ」と話すのは、離婚裁判で代理人を務めたことがある東京都内の弁護士。「中には夫に暴言を吐いたり暴力をふるったり挑発して夫の抵抗を誘発し、録音したり診断書を取る“計画的犯行”としか思えないケースもある」と内情を明かす。
 客観的な証拠がないにもかかわらず、夫による妻へのDVが認められた判決もある。関東地方の40代男性は40代の妻が当時2歳の娘を実家に連れ去ったとして、身柄の引渡しなどを求めて家裁に提訴したが、24年2月に男性の請求を退ける判決が下された。判決では、妻が物証なしに主張した(1)男性が妻にはさみを突きつけた(2)妻に性行為を強要した(3)荷物をまとめて出て行けなどと怒鳴った-などを認定。逆に、男性が物証を示して主張した(1)妻が親しく付き合っていた男性の写真を部屋に置いて家出した(2)娘の利益を最大限尊重した養育計画を策定していた-などの事実認定をしなかったという。

 性交はおろか、結婚までし、さらに長年生活を共にした女性にしてからが、このザマである。たかが性交で生涯変わらぬ信頼など前提とできるはずもない。

 もっとどぎついケースもある。2015年に発生した、元プロボクサーが妻の浮気相手の陰茎を切断した事件である。実はこの事件、妻が「浮気相手に性行為を強要された」と虚偽の言い訳をしたことからことが発端で起こっているのだ。
 対談集『欲望会議「超」ポリコレ宣言』の柴田英里氏はこう指摘する。

 所詮、女性の「性的同意」などこんなものなのだ。

 当時は同意していても、それが後で都合が悪くなると、意識的あるいは無意識的にさえ「私は本当は同意してなかった‼」に書き換えられてしまう。

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