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あてにならないシリーズ?〜医者編〜

先日、根管治療がやっと終わりました。
そもそも「根がおかしい」と診断されるまで、以前のかかりつけ医に半年以上放置されてしまったのです。クリーニングのために長く定期的に通院していて、信頼していた歯科医だっただけに、私の疑問や再三の訴えにも関わらず、根本的な神経の検査をしてくれなかったことは、非常に残念です。
何でも、ごく簡単に神経の異常を確かめられる電気歯髄診断器を備えていないのだとか。それならそれで、さっさと他へ回してくれよ。

ともあれ、自力で必死に探し当てた現かかりつけ医に、とても丁寧に治療して頂き、本当に時間はかかりましたが、ひと安心です。

それにしても、医師免許って、一度とったら生涯有効なのですか?
アップデートはしないの?
日々進歩している医療技術を把握しているか、習得しているか、勉強しているか、そういったテストはしないのでしょうか?

約九年前、いや、もっと前か、私は原因不明の体調不良に悩んでいました。
当時は神戸の海が見える高台に住んでいて、海岸まで歩いて30分弱、走れば15分ぐらいなので、日常的にジョギングを楽しんでいました。
ところがある日のこと、心臓がバクバクして、息が苦しく、このまま倒れてしまうのではないかという事態に見舞われました。
走るのをやめて、しばらく休んでいたらよくなったので、その時はあまり深く考えなかったのですが、その後も、ちょっと走ると動悸が早くなって苦しくなるので、誰もいないところで倒れたら大変と思い、ジョギングはやめました。

アラフィフという不安定なお年頃、ホルモンバランスの乱れもあるのかと、漢方を処方してくれる内科医には通っていましたが、特にこれといった問題は認められず、年のせいかなあ・・などと思っていました。

そうこうするうちに、PTA本部役員の任務のため、自宅からさらに緩い坂を上ったところにある娘たちが通う高校まで歩いて行くのがつらくなり、わずかな距離をバスを使うように。
家族が出かけると、起きているのがしんどく、午前中は横になる日も多くなりました。

娘たちの大学進学とともに家族で東京に戻り、とりあえずの住まいの最寄駅がメトロの駅。
ホームから地上に出るまでの階段がつらくて、鼓動が早くなり息切れがして、途中で休まないと、歩いて2分の家にたどりつけないようになりました。
さすがにこれはおかしいと思い、内科へ行き、漢方内科へ行き。
どこでも異常はないと言われ。
唇の端が切れてしまうのがなかなか治らないので、皮膚科にも行きました。
そこで、「唇の色が白くないですか?」とわざわざ聞いたのに、
「唇の色なんて、人それぞれだから」と、医師は取り合ってくれません。

ちょっと坂を上ると息切れ。
歩くのもつらい。
だるい。
どうしちゃったんだろう・・と思っていたところに、胸のしこりに気付き受診したところ、乳がんでした。

がんだったのか・・
それでこんなに具合が悪いのなら、恐らく相当よくないんだろうな・・

そう思いました。
ところが、様々な検査を終えて、初めての主治医の診察時。
「akarikoさん、子宮筋腫か何かないの?貧血ひどいんだけど。このままじゃ手術できない。」

「・・へ?子宮筋腫????貧血????」

そういえば、婦人科へは行っていない(かつて健康診断で野蛮な婦人科医に出くわして以来、避けていた)。

「わかりました。婦人科行ってきます。」
「それで何かあれば、逆に安心。とりあえず貧血のお薬出すから飲んでね。」

ということで、即、町中の婦人科へ。
案の定、「子宮筋腫あります」ということで、大学病院送り。
がんの手術の前に、婦人科に入院して手術か、やだなあ・・と思っていたら、大学病院の初診時に、
「これね、今すぐ取れちゃうから取っちゃうね」と言われ、
「え?今すぐ?あ、あの、麻酔は?」
「平気平気、痛くないから」
・・ということで、本当にびっくりするぐらい、あっという間に取れてしまいました。
「これでも一応手術ということになるから、ちょっと医療費高くなるけど」と言われましたが、いやいや、こんなに手軽に済んでしまうなんて、ありがたい。
心配して付き添ってきた母に、
「子宮筋腫、取れちゃった」と言うと、母は狐につままれたような顔をしました。
「え?取れた?入院しなくていいの?」
「うん、終わっちゃった。これで貧血も治るって。」

そういえば、その年の夏、どんなに暑くても、飲み物は必ず温かいものを選んでいた私が、冷たいものが欲しくて欲しくて、夕飯を作りながら、氷を入れた冷たいものを飲み、氷をガリガリかじっていたのです。
いわゆる「氷食症」。
重度の貧血になると、よく見られる症状です。

だるいのも、息切れするのも、唇の端が切れるのも、唇が白いのも、全部貧血のせい。
改めて、「息切れ、口角炎、倦怠感」などで検索してみると、真っ先に「貧血」と出てくる。
なぜ気付かなかったんだろう。
いや、それよりも。
これら全ての症状を伝えていたのに、なぜ複数の医師が誰一人気付かなかったんだろう?

それでも医者なの?(あえて言う)

乳腺科専門医なのに、私の血液検査結果を見て、「子宮筋腫では?」と言い当てた主治医は本当に優秀。救われました。
子宮筋腫が治り、貧血がよくなっていくのにつれて、それまで抱えていた不調は次々と消えていきました。
いったいいつから子宮筋腫があって、出血量が増えていたんだろう?

それにしても、医師という看板を掲げながら、まともな診断のできない医者がいかに多いことか。
私が婦人科受診を避けていたのも、元はといえば医師のせいだし、そこかしこにあるクリニック、病院の中から、真に信頼できる医師を探すのは本当に大変です。

貧血を見抜いてもらえなかったせいで、さんざん遠回りしましたが、がんの手術を受ける頃には、本当に病気なの?というぐらい元気になり、敏腕主治医のおかげで術後の痛みも全くなく(痛み止めを一度も飲まなかった)、こうして今も元気にしています。

ですが、医者選びの難題は、これからも続くのでしょう。
一番普遍的な内科のかかりつけ医が、まだ見つかっていません。
風邪ぐらいで医者には行かないし、第一、風邪を引かないので機会がなく。
いざという時に困らないように、健康診断のついでに探そうと思っているところです。

ちなみに、私は自分で徹底的に調べ上げます。
よそからの情報を鵜呑みにはしません。
世の中、頼りないだけならまだしも、とんでもない医者も本当に多いですから(特にネット上で暗躍)。



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