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【第60話】西伊豆スカイラインを行く

みなさんこんにちは。
前回に続き12月の伊豆ツーリングです。
1日目は河津からスタートし、南端・石廊崎を通って半島南西部の西伊豆町へやって来ました。2日目は、西伊豆スカイラインへ登ります。
果たして、どのような景色が待っているのでしょうか。

▼前回のおはなし▼

早朝のSeaside-Cycling

2018年12月2日、日曜日。宿を出発したのは早朝5時30分。まずは西岸に沿って国道136号を北へ向かう。まずは20㎞先の土肥という町へ。朝は車通りも少なく日差しも弱いので距離を稼ぐにはもってこい。今日もアップダウンはご健在で、海岸でも合計243mの登りがあり、土肥へ着くまで1時間30分かかってしまった。国道136号はここで東へ進路を変え、内陸部へと入っていく。この山の上で、西伊豆スカイラインと合流できるらしい。さて、ひと登りしましょうか……。

意外と空は薄明るく、町にはすでに路線バスの姿もあった
セブンイレブンで贅沢モーニング
堂ヶ島公園の高台から海岸を見渡し、まだ眠っている西伊豆町に別れを告げた
国道沿いに建つ「こいびとみさき」の看板。木道を歩いた先には鐘もあるそう
見通しの良い坂を下れば、土肥の町
かつては佐渡金山に次ぐ生産量を誇った土肥金山。現在は観光施設になっているが、開場まで1時間あったので断念

西伊豆スカイラインとは

西伊豆スカイラインは、伊豆半島西部・船原峠から戸田峠へ至る延長約10.8㎞の道路。標高800〜900mの山稜を通っており、富士山や駿河湾まで見渡すことができる。もともとは有料道路だったこともあって、関東近郊のツーリングコースとしても人気があるんだとか。まずは南端の船原峠まで570mアップ。気合を入れていこう。国道136号を登り始めて20分もすると視界が開始めた。この見通しの良さはモチベーション維持には非常に効果的だった。登りの中間地点・270mほどアップしたところに、ちょっとしたレストハウスを発見。パンとプリンでエネルギーを補給して再出発。さらに1時間ほど登ると船原峠へ到着、ここから西伊豆スカイラインの始まりだ。

国道136号・内陸部の登り始めは、川筋に沿って遡上して行く
遥か頭上を通る橋梁。橋やトンネルで地形を無視しながら、ぐんぐん標高を上げて行く
古き良き時代を感じさせるグリーンヒル土肥。軽食が取り揃え豊富なので、休憩にはぴったり
伊豆産の生乳と伊豆産卵の“黄身だけ”を使用した、恋人岬の君だけプリン450円
上を通るのが西伊豆スカイライン。元有料道路らしいループを描いて合流する

いざ、標高900mの尾根道へ!

さあ、西伊豆スカイラインを疾走! と行きたいところだったが、登りはしばらく続いた。目指すは標高920m! まだ350mのアップが残っている。しかし山の稜線を通っているだけあり、見通しは比較的良い。気付かぬうちにピークを越えていたようで、ゆるやかな下り坂が始まっていた。海風が強いからか、あるいは有料道路の名残か、視界を遮るような高い樹木はほとんど生えていない。山の斜面を覆っているのは背の低い草木ばかりで、おかげで尾根の地形がくっきりと見えた。緩やかにカーブを描いた下り坂を進んでいくと、戸田峠の標識が見えてきた。西伊豆スカイラインはここでお終い。県道18号で675mダウンし、伊豆箱根鉄道・修善寺駅へゴールしたのでした。

見通しは良いが、特に良い景色という訳でもない
西伊豆スカイラインのハイライト・達磨山。綺麗な三角頭をしている
「戸田峠」という割には峠感はない
県道18号の下り途中にある「だるま山高原レストハウス」からは、沼津市街地まで一望できる
けっこうえげつない下り坂
修善寺の温泉街

今回は2日間かけて伊豆半島南西部を巡りました。
初日のハイライト・石廊崎は、「最南端」であるものの、正直言うと「絶景」と呼べるほどの景色の魅力はありませんでした。もし突端マニアであれば足を運んでみると良いでしょう。(ちなみに静岡県最南端は、駿河湾を隔てた御前崎です)
2日目の西伊豆スカイライン。こちらは訪れた価値がありました。標高800〜900mという程々の高さでありながら、道路からの展望はかなり良いです。荒々しい火山や湖のパノラマはないため「絶景」としてのランクはやや下がりますが、比較的容易に山陵を走ることができる点、高評価だと思います。
伊豆半島のサイクリングといえば伊東や伊豆高原など人気観光地のある東岸か、浄蓮の滝や旧天城トンネルのある内陸部を選ぶ方も多いと思いますが、ダイナミックな風景を求めて西海岸へ訪れてみるのも良いかもしれません。

2018年の走り納めにふさわしい2日間のコースでした。
それでは、またお会いしましょう。

特急踊り子で東京まで一本

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