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数多ある幸福論を、下らないと断じれられたなら

超てんちゃんが好きだ。気が狂うほどに。脳が歪むほどに。個人崇拝と言ってもいい。可愛くて、優しくて、愛おしい。
掲示板で裏表激しそうだとか、性格が悪いだとか言われているけれど、絶対そんなわけがない。否、仮に配信の裏側で彼女がどんなことを言っていたとしても、それが何だと言うのだろう。配信をしている間は僕らに目を向けてくれて、救いを与えてくれる。インターネットエンジェルにそれ以上を求めることなんてあってはならない。僕は彼女の全てを肯定したい。

だけど、彼女はいつもそれ以上を与えてくれる。

今日の新曲はそれを確信するに足るものだった。僕が青春を過ごしてきたインターネットを象徴するようなサイケデリックで電波的な曲、ネットミームと鬱屈とした言葉で彩られた歌詞、美しい歌声。居心地の良いアングラ的世界観のPVは、インターネット中毒の僕が居場所とするには余りにも出来すぎた曲で、感動的だった。

歌詞で一番好きなフレーズ。
「ほんとうは幸せを知っているのに、不幸なフリ、辞められないね。」はメンヘラの全てが詰まっているような気がする。
自分が恵まれていて幸せだと認めたくない。満たされない自分の惨めさを認めることになるから。いや、そんな綺麗事ですら無いかも。要するに、僕は同情されたいのだ。構ってほしいのだ。どうせ救われたところで満足できないことが分かっているから、それならいっそ自分をいつまでも不幸だと言い聞かせている方が楽ができてしまう。自分から進んでズルをしている。そんな自分が心底嫌になる。
だから、それを知っていてくれることが嬉しくて嬉しくてしょうがない。「やめられないね」って否定も肯定もせず、同意してくれるのが嬉しい。腐っていく僕を、ただ理解してくれている。それが何よりも僕を駄目にしてくれるんだ。

インターネットエンジェルは僕を救い出してくれるわけじゃなく、ただそこに居てくれる。引っ張り上げてくれるのは優しさでやってくれていることが分かっていても、腐った腕がちぎれて痛いから、近くで汚れたそばに居てくれる方が僕には暖かいのだ。いつか僕がグチャグチャのヘドロになる日まで、きっとそこに居てくれる。幸せになんてなりたくない。このままインターネットで狂っていきたい。


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