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指差し確認でミスが1/6に減る!?

日々の仕事や生活において、誰しも失敗やミスをしてしまうものですが、それによって精神的に落ち込んだりストレスを溜めたりすることはありませんか?

人には失敗やミスが付きものです
失敗するから人だとも言えます。

つまり、失敗やミスはスキルや才能関係なく、誰にでも起こり得るのです。

しかし、ミスをするとどうしても気分は落ち込みますよね。

そこで本記事では、失敗やミスの仕組みと、指差し確認のメリットついて解説していきます。

ミスによるストレスに悩む方は必見の内容です。

失敗やミスの仕組みを知ろう

冒頭でお話ししたように人は必ずミスをします。
100%です。

では、なぜミスをしてしまうのでしょうか。

失敗やミスは、主に4つの原因があると言われています。

  1. 集中力の低下

  2. ワーキングメモリの低下

  3. 脳疲労

  4. 脳の老化

集中力の低下

ケアレスミスなど、不注意や注意力が散漫しているときに発生します。

集中力は午前中が最も高く、午後から夜にかけて低下する傾向があるため、残業など夜遅くの仕事はミスも起こりやすく非効率であると言えます。

ワーキングメモリの低下

ワーキングメモリとは、作業記憶と呼ばれ、一時的に情報を保持し、同時に処理する能力のことを指します。

複数の作業を同時進行で行うマルチタスク時に、脳の処理速度が落ち、ミスが起こりやすくなります。

脳疲労

睡眠不足や、ストレス、過重労働など、生活習慣の乱れにより、集中力や注意力が低下し、ミスが起こりやすくなります。

先述したケアレスミスも発生しやすいですが、もっと大きな問題も発生しやすいため、生活習慣の改善や働き方の見直しが必要となります。

脳の老化

憶えられない、忘れることが多くなってきたなどは、単純に加齢による脳機能の低下もありますが、実は若者にとっても無視できない問題があります。

それはスマートフォン依存です。
スマホで簡単に情報収集ができることで、思考力・記憶力の低下につながります。

たとえば、分からない問題が発生したときに、すぐにスマホで検索し、解答を導き出す。
今の時代当然のことですが、この行為には問題を解決するための思考プロセスがありません。
脳を使わないことによって、思考力や記憶力が低下していきます。

傾向と対策

自身がよく起こすミスや失敗の傾向を知ることができれば、対策を講じることが可能になります。

たとえば、ケアレスミスが多い方は、複雑な処理作業を午前中にもってきたり、生活習慣を改善したりすることや、スマホの使用制限を設けることで睡眠時間の確保や脳の疲労・老化を防ぐことができます。

しかし、1日の業務の流れが決まっているなど様々な理由により、改善が難しいこともあります。

そこでミスを減らす方法について、1つ紹介したいと思います。

指差し確認

指差し確認、通称「指差呼称(しさこしょう)」とは、労働安全教育の中で重要な項目の1つであり、意識向上によるミスの防止に効果があるとされています。

もともとは、鉄道の運転士が信号確認のために行っていた安全動作ですが、現在では、航空業、運輸業、建設業など幅広い業界で使われています。

指差呼称のやり方

やり方はいたって簡単です。

  1. 対象を目視する

  2. 声を出しながら、対象を指で差す

これだけです。
正しい指差呼称のやり方はもう少し細かいですが、この2つの手順だけでも十分に効果があります。

指差呼称の効果

1994(平成8)年に、公益財団法人鉄道総合技術研究所により、効果検定実験が行われました。
その結果、指差呼称を「行わない」場合のミス発生率が2.38%であったのに対し、「呼称のみ行う」場合のミス発生率は1.00%、「指差しのみ行う」場合のミス発生率は0.75%でした。

一方、指差呼称を「行った」場合のミス発生率は0.38%となり、指差呼称を「行った」場合のミス発生率は、「行わなかった」場合の発生率に比べ、約1/6というデータが取れ、有効な手段として効果があるという結果が確認されました。

指差呼称の科学的根拠

指差呼称は脳を3倍以上使うとされています。

指差呼称で行う「目視」「指差し」「発生」により、腕や口の筋肉への刺激や、聴覚への刺激により、脳の前頭前野が活性化する結果、集中力や、思考力、意識力、注意力、判断力が向上する効果が期待できます。

まとめ

ミスを未然に防ぐことで、業務の効率化や生産性を向上させるだけでなく、重大な事故を防ぎ、ヒヤリハットで済むケースがあります。

リスクマネジメントという意味でも指差呼称は有効であると考えます。

介護業界でも積極的に取り入れていき、転倒などの介護事故やヒヤリハットなどが1件でも減ることを切に願います。

介護業界のみならず、どの業界でも使えるものなので積極的に取り入れていきましょう。

ご高覧いただき誠にありがとうございました。

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