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【気まぐれエッセイ】自分の価値に自分で気づく、結局それが一番強い。そんなことは十分わかっているけど、それでも・・・

浜崎あゆみさんと松浦会長の過去の恋愛について綴られた本が出版され、テレビやネットでも話題となって、大ヒット曲「M」をはじめ、私たちが知っているたくさんのあゆの曲がavexの会長である松浦勝人さんに捧げられていたことに、衝撃を受けつつも納得した人は多いだろう。


数年前、松浦会長がavexを辞めるか辞めないか……という話が出て、浜崎あゆみさんが「松浦会長が辞めるなら私もavexを辞める」と仰ったとき、ニュースで何度も流れされた当時のあゆの新曲とは別に、私の頭の中で流れた一曲があった。

それはTO BE 。

誰もが通り過ぎてく 気にも止めない どうしようもない
そんなガラクタを大切そうに抱えていた
周りは不思議なカオで 少し離れた場所から見てた
それでも笑って言ってくれた “宝物だ”と 
~TO BE より抜粋~
歌手:浜崎あゆみ/作詞:ayumi Hamasaki/作曲:D・A・undefined

あの頃はまだふたりの熱愛については知らなかったから、師弟関係みたいなものだと思っていたけど、この曲は間違いなく松浦会長のことを歌っているのだと、あのときから思っていた。

私は浜崎あゆみさんの曲の中で、この曲が一番好きだ。


そして私が、浜崎あゆみさんと松浦会長の過去を知って真っ先に思い出したのは、華原朋美さんと小室哲哉さんのことだった。

彼女たちの恋の形は、とても似ている思うんだ。

もちろん、気持ちや細かい事情は本人たちにしかわからないことだし、他人が簡単に理解できるもではないけれど。

だけど、自分というものを確立しきっていない不安定な時期に、自分の知らない世界を知ってる尊敬できる男の人が「君には価値がある」と教えてくれる、そんな経験が与える影響がとてつもなく大きいってことは、私にもわかる。

まだ自分が何者かなんてわかっちゃいない。自信も経験もない。生き方を探している、そんなときに、自分に価値をくれた、力のある年上の男の人。そんな人を、信仰に近い気持ちで求める気持ちは、本当に、よくわかるんだ。

と言っても、私の場合は今振り返るとまったくもって普通の恋だっし、彼にそんな力はなかったのだけど(笑)。でも当時の私にとって彼は、彼に愛されることで自分に価値を感じられる、そんな存在だったから。

きっと私のように、一般社会で生きながらも彼女たちの恋愛に共感する女性は多いと思う。


そういうふうに恋に落ちると、失恋は、ただ恋人を失うだけじゃなくなるんだよね。恋人を失うことで、自分と広い世界を繋いでいたパイプが破壊されたような気持ちになる。自分の世界が、一気に狭くなる。彼に出会うまでの、無価値な自分に戻ってしまうようで怖くてたまらなくなる。

その恐怖は、得たものが大きければ大きいほどに、強かっただろう。


本当は、価値なんてなくならないんだけどね。そのことに気づいて、自分の足で立ち上がるまでには、少し時間が必要だ。

そんな中、翌日には何もなかった顔に戻って、スターであり続けなければいけないなんて、どれほど大変なことだろうと思うと同時に、だからこそ立ち直れるんだろうという考えも浮かんでくる。



私は未だに、浜崎あゆみさんにとっての松浦会長、華原朋美さんにとっての小室哲哉さん、溺れるナイフの夏芽にとっての広能さん、みたいな存在を羨ましく思うことがある。最後の例でわかってもらえると思うけど、恋人という関係性でなくていいの。むしろ、今私には大切な彼がいるから、恋人でないほうがいい。だから女性でもいい。

とにかく、絶対的にセンスと力のある誰かに、私の魅力を、私の価値を、保証してほしい、そんな気持ちが、32歳になった今でも少し残ってる。


こんな想いはきっと不健全で、自分の価値は自分で認めるものだって、本当はちゃんとわかってるのにね。


だけど時々ね、自信喪失したときなんかは、こんな気持ちになるんだ。


歌姫と自分の恋愛を重ねて語る傲慢さがあれば、まぁ、大丈夫か 笑


今日も読んでくれてありがとう。


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