見出し画像

春の月。の第百ニ首

第百ニ首
火が灯る 悪魔が嗤う口許の
弥生十三 血の色の月
─── 音無桜花

2024.03.13.


三日月の形をした月が西の空に沈もうとしていました。(月齢の三日月は昨日だったよう)

人間の弱さにほくそ笑んでいる、悪魔の口許のような形の月。
血の赤のような色の月。


少し魅了されて、
少し自分のなかの暗い部分がザワついていました。

月は決して何も語らないのに、その姿形や色味だけで見る者の心を様々に掻き立ててゆきます。


季節は木の芽どき。
私の心も不安定な時期なのだと思います。

この記事が参加している募集

今日の短歌

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?