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優しい雨。の第百七首

第百七首
夜更け過ぎ恋の痛みに少し似た
やさしい春の雨が降ります
─── 音無桜花

2025.03.25. 深夜詠

先週来、雨模様・雪模様の天気が続いています。
今夜は夜半になって雨脚が強まってきました。


春の雨は肌寒さのなかに僅かな暖かさを湛えていて、冬の雨との違いを感じさせます。
冷たさと温かさが同居していて、秋の雨と同じく季節変わりの雨はどこか切ない感じ。

まるで恋の甘やかさと痛みのようで、忘れがちな感覚を思い出させます。


明かりを消した部屋で夜更けの雨音を聞いていると、小泉今日子さんの『優しい雨』を思い浮かべました。
歌詞とシチュエーションは全く違いますが、私にとっても春の雨は『優しい雨』。

記憶につながる温度を湛えた雨です。

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