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水墨の月。の第九十九首

第九十九首
春まだき雲井にかかる十六夜に
黙して語らぬ水墨の月
─── 音無桜花

2024.02.25.
梢の向こう、影絵の向こう。


雨水の侯、真っ盛り。

陽差しがある日は春の陽気ですが、雨まじりの天気になると、まだ冬の寒さが感じられます。

健康に問題を抱えていると、まだまだツラい時期ではありますが、自然の四季の営みを楽しみとして捉えています。
短歌を始めて暦を気にするようになってからの私の変化です。


今宵、天には満月の趣を残した十六夜の月が出ています。
影絵になった梢の先の天高く、薄衣のような雲を透かすように静かな光を放っています。

今日の天気の様相もあって、水墨画のような幽玄な風情が漂っていました。

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