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マンションの区分所有者と管理組合、管理業務の委託を受けた管理会社を相手に、約1億2千万円の損害賠償提訴

神奈川県逗子市池子2丁目のマンション敷地の斜面が崩れ、下の市道を歩いていた県立高校の女子生徒(当時18)が死亡した事故から5日で1年経ちました。

 神奈川県逗子市で2020年2月、分譲マンション敷地内の斜面が崩落し、市道を歩いていた県立高校3年の女子生徒(当時18歳)が土砂に巻き込まれ死亡した事故で、生徒の遺族が5日、マンション住民と管理会社の「大京アステージ」(東京都渋谷区)などに総額約1億1800万円の損害賠償を求め、横浜地裁に提訴した。代理人弁護士が取材に明らかにした。
 事故は5日午前8時ごろ、高さ約15メートルの斜面のうち、石積みで補強されていない上部の土砂(高さ6メートル、幅7メートル、厚さ1メートル)が崩れて起きた。国の現地調査で「風化を主因とした崩落」とされた。事故前日、マンションの管理人が崩落斜面上部で亀裂(長さ約4メートル、幅約1センチ)を発見し、大京アステージに伝えたが、亀裂の存在が市や県に伝わっていなかったことが毎日新聞の報道で判明している。

出典:毎日新聞2021年2月6日 東京朝刊

 神奈川県逗子市池子2丁目のマンション敷地の斜面が崩れ、下の市道を歩いていた県立高校の女子生徒(当時18)が死亡した事故から5日で1年。女子生徒の両親らがこの日、マンションの区分所有者と管理組合、管理業務の委託を受けた管理会社を相手に、約1億2千万円の損害賠償などを求めて横浜地裁に提訴した。
 この日、現場には知人や近くの人たちが次々に献花に訪れた。
 「元気でやってるか?」
 高校の同級生という男性は、花を手向けて手を合わせ、語りかけたという。「こんな状況だけど、こっちは元気で頑張ってるよ」
 亡くなった女子生徒は明るくて人望があり、事故直前には校内で「元気?」と話しかけてくれた。「その一言に受験期の自分はエールをもらった。みんなを元気にしようとしてくれる人だった」と話した。
 訴状によると、女子生徒は教師になるのが夢で、事故直前に大学進学が決まったばかり。当日は友人と出かけるため、午前7時40分ごろ家を出た。同55分ごろ、後から車で家を出た家族と路上で手を振り合った。その3分後、突然崩落した約66トンの土砂の下敷きになり、死亡した。
 原告側の主張では、現場は1960年ごろに市道建設のため地山が切り土され、斜面に擁壁が作られた。斜面の上は68年ごろに造成され、2003年のマンション建設に先立ち地質調査が行われた。調査は、「風化により強度低下」が進んでおり、落石防護などが望ましいと指摘したが、対策は取られなかった。
 崩落前日にはマンション管理人が斜面上部に亀裂を発見し、管理会社に報告したが、通行止めなどの措置も取られなかった。
 これらから原告側は、大雨や地震などがないのに崩落するほど危険な斜面で、亀裂も発見しており、危険を認識して対策を取ることができたと主張した。
 管理会社の親会社、オリックスグループの担当者は「提訴があった事実が確認できていない」とした。(林瞬、土屋香乃子、神宮司実玲)

出典:朝日新聞デジタル2021年2月5日 21時23分

他人事ではない

何度もこの事故については取り上げてきましたが、マンションの管理組合が訴えられている裁判です。

どのマンションもいつ何があって訴えられるかわかりません。

他人事ではなく引き続き注視していきたいと思います。


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