見出し画像

東京オリンピック1964&2020のエンブレム、亀倉さんと佐野さん。

市松模様のオリンピックエンブレムを見る機会が増えましたね。

以前書いたBLOGで、いちばん閲覧率が高かったのは、東京オリンピックのエンブレム問題でした。その当時のBLOGを加筆再録してみました。

東京オリンピック2020の
エンブレムデザインがきょう発表されました。

デザイナーは、佐野研二郎さん。面識はないですが多摩美グラフィックデザイン科の後輩にあたります。ここ数年、確実に力をつけてきたグラフィックデザイナーです。質実剛健、男の子らしい骨っぽいデザインが真骨頂です。彼のデザインは好きですが、今回決まったデザインはあまり好きではありません。人の仕事を見て、チャチャ入れるのもなんですが、理屈っぽすぎるかと。いつもの彼らしい直球さがない気がしました。公のしごと、それもオリンピックという大舞台を意識しすぎたのではないかと。

1964年東京オリンピックのマークをデザインしたのは、亀倉雄策さんです。
そのエッセイがおもしろいのですこし抜粋します。

新しい愛国心
「赤い大きな丸に金の五輪がついて下にTOKYO1964と金で描いてある。これは「オリンピック東京大会」のシンボルマークである。このマークのデザインは私である。このマークはいたるところに氾濫している。ビルに大きくついたり、メダルやバッジになったり、絵はがきになったり貯金箱になったり、タバコについたりしている。「亀倉さん、これじゃずいぶんデザイン料がはいってきたでしょうね」とよくいわれる。正直なところ、私のふところにはいったのはただの5万円だけである。いろんな酒場でホステスに先生もうかるわねと言われた。いくら弁解しても聞いてくれない。
日本人は意外と公的なものに弱い。公的なものとは、たとえば政府の仕事とか社会団体のための仕事とか。オリンピックなんかそのもっとも弱いところをついている。私にしろ、オリンピックでもうけたといわれるのがいやさに、損を覚悟でポスターを作ったりする。
赤い丸は太陽という意味と日の丸という意味が両方重なっている。それで、新時代のニッポンを象徴したかった。」

佐野さんは、亀倉雄作賞も受賞し、亀倉さんのことを敬愛している。だからこそ、彼には時間と共になじんでくるデザインではなくて、ハートにガツンと飛び込んでくるデザインをしてほしかった。これは、ぼくのわがままか。

デザイン料は、しかるべき額をしっかりいただいてほしい。
その後、募集要項を調べて見ました。審査員は、デザイン業界のそうそうたる顔ぶれ。しかし、賞金が著作権譲渡も含め100万円て安くないか。グラフィックデザイナーの地位向上がなされていないのは、亀倉さんのときから変わっていない。

今度は盗作疑惑だって話があがってる。
デザインの好き嫌いは別にして、同じグラフィックデザイナーの立場で考えても、彼が盗作するなんてありえない。簡潔なデザインになればなるほど、造形的な類似性がでる可能性は高くなる。無責任に、足を引っ張るような発言をする人が多すぎるのはかなしい。

ここまでが、過去のBLOGの内容です。

エンブレムのその後、
佐野さんの他の仕事に、疑わしきものがあるということで、このエンブレムもパクリだとか、なんとか大騒動になりました。仕事先でも、悪気はないんでしょうが、「エンブレムの件、どう思いますか?」なんて、軽いネタにされました。この問題に、僕も含め、グラフィックデザイン関係者は胸を痛めました。

その後、一般公募が始まり、その中から、有識者が選ぶという選択がなされました。僕は、一般公募という方法が好きではありません。一見、開かれた方法のようで、質は下がるし、選ぶ側もプロではないので、ほとんど中途半端なデザインが選ばれます。プロの仕事をないがしろにしていると思います。決まったエンブレムについては、特に、語ることはありません。露出度が増えてきたので慣れてきたかな、という感じです。

デザイナーが選んだ最高の五輪エンブレムはどれだ?
雑誌「WIRED」の記事に面白いものがありました。「著名なグラフィックデザイナーのミルトン・グレイザーが、歴代のオリンピックロゴを評価した。ダントツで評価が高かったのは、1964年の東京オリンピックだ。1924年のパリの夏季大会から2022年の北京の冬季大会までの歴代のオリンピックロゴを100点満点で評価している。」

最高点は東京!
「グレイザーのいちばんのお気に入りは、シンプルなデザインが印象的な1964年東京夏季オリンピックのロゴだ。100点満点で92点を獲得している。アートディレクターの勝見勝とグラフィックデザイナーの亀倉雄策がデザインしたこのロゴは、2020年の幾何学的エンブレムとは大きく異なる。注目すべきはそのバランスのとれた明快さだ。日本の国旗である昇る太陽を思わせる赤丸が金色の五輪の上に鎮座し、五輪の下にヘルヴェチカのボールドで「TOKYO 1964」とある。グレイザーは、このロゴのシンプルさを評価している。「適切に仕上げられていてまったく混乱がない。すべての要素が調和している」と彼は記している。」

僕も、最高点は、亀倉さんのエンブレムです!

最後に、AKIRAの中の1シーンを!

#東京オリンピック #エンブレム #亀倉雄策 #グラフィックデザイン #ロゴ #日記 #デザイン #アキラ #佐野研二郎 #東京オリンピック2020 #東京  


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?