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オンライン漢方での相談に救われた話

オンライン漢方「YOJO」

ホルモン療法で心身ともにガタガタの木曜を過ごしていた中、
ちょうどオンライン漢方の薬剤師の方から配送日を変更した件についてLINEで連絡が来た。

私が利用しているのは「YOJO」というサービス。
オンライン漢方・サブスクというジャンルでは大手だろう。
昨年時点で登録者数20万人を突破している。

オンラインで相談できるサービスは他にもいくつかあったが、
LINEで相談でき、料金も月額約1万円弱と総合的に良かったのでここにした。
思っていた以上に配送日の変更もしやすく、
飲み忘れが続いてしまった時など気軽に配送日を延ばすこともできた。

LINEでの相談は今まで初回と、途中に妊娠や不妊治療との併用について少し相談したのみだった。
服用の目的はPMSの軽減だ。

相談内容

配送日の再延長をしたため、飲み続けるのが難しい等の状況がありましたかとのヒアリング。
今飲んでいる漢方が、たまたま以前別の用途で頓服処方されたことがあり、
毎食服用して体質改善というイメージに結び付きづらいというところから相談を始めた。
不妊治療に特化した他の漢方に変えてみようかなという気持ちもあった。

これが、とてもよかった。
今週は本当に体調が悪く夫とも喧嘩してしまっていたこともあり、このままだとまずいなあと思っていた中だったこともある。
妊娠できるのかという不安、不妊治療は終わりが見えないこと、
ただでさえPMSがひどかったのにホルモン療法で影響をさらに受けているような気がすること、
夫は不妊治療にとても協力的だけれど女性特有の体調不良を理解し合うのはなかなか難しく喧嘩してしまったこと、
不妊治療を始めて自己肯定感や自己効力感が下がっていること、
デリケートな問題なので人と安易に話すことができずしんどさを吐き出す場がないこと、
不妊治療に特化したカウンセリングの受診も検討していること、
そういったことを冷静に振り返りながら、伝えてみた。

行政の相談サービス

こういった相談はできないと思っていた。
漢方を服用して解決したい悩みの背景情報、大事ではあるけれどあまりに私的である。
しかし想像以上に丁寧な回答をして頂いた。またこういった相談は常に受け付けているとのことだった。
それだけでなく、東京都を事例に自治体が提供している不妊症相談の行政サービスを教えて頂いた。

■東京都の妊娠支援ポータル「東京都妊活課」
https://www.ninkatsuka.metro.tokyo.lg.jp/

■東京都妊娠相談ほっとライン

私は今は埼玉県在住だが、埼玉県にも同様の行政サービスがあった。

■不妊治療・不育症に関する県の相談窓口

そしてここで初めて「ピアサポート」の存在を知った。

ピアカウンセリング

この言葉自体は聞いたことがあったが「ピア」とはどういう意味だろうと思いつつ、
詳しく知る機会がなかった。

ピアカウンセリングの「ピア」とは「仲間」や「対等な立場の人」という意味です。 ピアカウンセリングとは、同じような立場や悩みを抱えた人たちが集まって、同じ仲間として相談し合い、仲間同士で支え合うことを目的としたカウンセリングのことです。

加古川市ホームページより
https://www.city.kakogawa.lg.jp/soshikikarasagasu/fukushibu/shogaishashienka/sodanshien/peercounseling/1471265287699.html

思い浮かびやすい事例としては、薬物依存症患者の回復施設における自助グループかもしれない。
同じ経験をする人たちが集い、相談し合い、支え合う。

埼玉県は不妊治療・不育症等に関するピアサポートをNPO法人Fineに委託しており、そこで相談員にZoomか面接で一対一でのカウンセリングを依頼できるとのことだった。

本当に、初めて知った。自治体のサポートとしては助成金(及び保険適用への移行)のことしか知らなかった。

他者と共有する重要性

私は今まで自分なりに不妊症や不育症について研究的背景も含め調べてきたつもりだった。
年齢を鑑みて、逆算して期間を決めて夫とたくさん遊んだし、
妊活を解禁してから約3ヶ月、ブライダルチェックの実施や不妊専門外来受診、早期のAIH移行等、
最速で対応してきたつもりだった。
でもこの中で相当精神的な揺らぎを感じたし、いつ妊娠できるんだろうかと常に不安が心の中にある。
そこまで絶対に子供が欲しいと思っていたわけではなかったのに、
妊活また不妊治療を始めたことで感情の渦に巻き込まれた。
大きな不安が時には夫婦喧嘩を招いたこともあったし、
ホルモン療法の影響を思いのほか受け、ダイレクトな心身の体調不良も招いている。

こういったことは、正直、経験した人にしかわからない。
そして、不妊治療をする人たちの背景も様々だ。年齢や基礎疾患、婦人科疾患、治療歴、みんな様々。
ああ、こういうことは経験者に話しサポートして頂いた方がいいんだ、と初めて感じた。
改めて、こういった相談の場が自治体にあることを教えて頂いた「YOJO」の薬剤師の方には感謝を伝えたい。

厚労省主催の「不妊症・不育症フォーラム」

木曜に相談の場があることを知った私は早速近々相談してみようと決める。
そうすると少し気持ちが楽になり、翌朝夫とも話し合うことができ仲直りすることができた。

奇遇にも当日は厚労省主催の以下のイベントがあったのでオンラインで参加してみた。

Yahoo!の記事にもなっていたので、知っている人もいるかもしれない。
私にはどんぴしゃのタイミングで、寄せられた経験談のエピソードに涙してしまうこともあった。
みんな辛かったよね、大変だったよね、本当によかったね、がんばったね、と。
正直、数ヶ月前の自分にはなかった感性だと思う。
昨年愛猫を失いペットロスを経験した時にも思ったが、人間はやはり「当事者」にならないと理解できないことが多々あるのだと思う。

このフォーラムには奇しくもNPO法人Fineを立ち上げられた松本亜樹子さんも登壇されており、
当事者として、誰かに話すことの大事さを伝えておられた。
特に印象に残ったのは、不妊治療の「やめどき」についてだ。
不妊治療を長期に行っている人は「産みたい」「育てたい」の2つに大きく分かれるそうで、
もし「育てたい」が強いのであれば特別養子縁組等の検討も早期に考えることも良いかもしれないというお話をされていた。
体外受精への移行に踏み切れるかまだ自信のない私には、なるほどと勉強になる。

もっとわかちあう

今まで私は不妊治療のアレコレについて、夫以外の人には本当に限られた人にしか話しておらず、
むしろリアルでのつながりにおいては誰とも話さないようにしようと思っていたほどだった。
でも、もう少し考え方を変えてみようと思う。
しかるべき場所でしかるべき人に、話してみよう。
そして自分の体験を、適切な場所で共有していこう。
もしかしたら、誰かのためになることもあるかもしれない。そう思った。
noteはそういった場として相性がとても良く、これからも思ったこと感じたことを書いていこうと思った。

最後に

今回大きな気づきを得られたのは「YOJO」のサービスを利用していたこと、
そして担当者の方が適切な情報を提供して下さったことだと思う。
改めてこのサービスに感謝を伝えたい。ありがとうございました。

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