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私が目指す表現,そのための指導の備忘録

今日2月11日より、大阪芸術大学の卒業制作展が始まっています。
学生にとっては4年間の集大成ですが、デザイン学科デジタルアーツコースにて「ティキィ小林ゼミ」を主宰し1年間指導してきた私にとって、自身の指導についての通信簿でもあります。

また、今回同じく卒展を開催している美大芸大やその他の芸術学部を巡る事でそれぞれの特徴や表現の幅、レベル感もわかってきました。

そうした状況で、私が目指す表現やゼミでの指導についてまとめておきます。

私が目指す表現

実はこれはすでに明確にあります。

  1. 新しいデジタルなメディア、新しいハードウエアを駆使した、

  2. 表現が豊かで仕上げが丁重な美しい作品

今回の一番の反省

  1. 展示表現について、ほとんどの学生が十分に考えていない

  2. 展示物について、制作の仕上げが熟練していないため雑に見える

大阪芸大には素晴らしい図書館があり、国内外の商談会のブースデザインを集めた本が何冊もありました。学生にはこうした事例を数多く見てもらいました。また、ペーパープロトタイピングによって各自のブースを試作させ、イメージの醸成に取り組ませました。
しかし、結果は十分ではなかった。と私は反省しています。
資料を見せた上で各自が気になったブースの外観を模写したスケッチや、同じく作成したペーパープロトを課題として提出させ評価する、など主体的な取り組みになるようにもっともっと働きかけることで学生の展示構想が深化しないか。
また、ぶっつけ本番ではいくら丁寧に作ってもこれ以上平均的な熟練は望めないので、一度試作する機会を設けられないか。デジタル作品であっても、やっぱり普段からもっと手を動かせたい。精度の高い工作技術はデジタルでもアナログでも通じるものがあるはず。

カテゴリー比較の難しさ

私たちが担当するカテゴリーについて、他の大学を見てみるとさまざまであることに驚きます。学科名やコース名では、情報デザイン、キャラクターデザイン、イラストレーション、ヴィジュアルデザイン、ゲーム&アプリケーションなどかなり幅があります。テキスタイルや環境デザインなど一見関係なさそうなカテゴリーでキャラクターイラストの作品を描くような例もあり、頭を悩ませます。ただ、そういった取り組みにも意味はあるのかもしれませんが、私としては排除して考えることにします。
名前はどうであれ、コース全体で見られる作品テーマやメディア、プラットフォームの方向性にはある程度類似性はある場合が多いので、今年見た傾向を記憶しておきます。

開催は2/18(日曜日)まで。水曜日は会場を3回生の希望者とまわる予定。


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