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コンテンツ月記(令和二年、皐月)

読んだもの、観たものをすぐ忘れちゃうので、ちょっぴりのメモで記録します。全部さらえたもの&覚えているものだけ…。随時更新。漫画でWeb、ってなってるのは、何巻分かわからないやつです。それ以外の括弧内の数字は、読んだ巻数。

==評価基準(特に記載したいときだけ)==
\(^o^)/ 乾杯。愛。最高の毒なり薬。
φ(..) 特別賞(今後思い出すだろうシーン有等)
==ココカラ==

~本~

■文豪芥川教授の殺人講座

短編集。前川氏のミステリーは、いつも意外な展開と独特の奥深い味わいに引き込まれる(ので、読んでる)。

今回もそういう感じで、ただいつも気になるのは、ジェンダー観がちと古いこと…。それでちょっとOH…みたいな気持ちになっちゃうのが残念。いっそ、現代じゃなくてもう少し古い時代を舞台にして、「当時のジェンダー観に照らすとリアル」って枠組みにしたほうが、まだ納得できるかもしれない。

3話目の「美醜と犯罪の比較関係論」は、好きだったなあ。なんだろう、上野にある薄暗い喫茶店、ちょっと鈍い色のステンドグラス、みたいな味わいの話なの。

あと1話目、「天才と変態の芸術概論(入門編)」の、以下のところとか、「へー」と「うひひ」が知的に楽しめるのでよい。「うひひ」をインテリな文体で読むの、好き。

『少将滋幹の母』の中では、全編を通して谷崎の博学な古典の教養が遺憾なく発揮されていて、多くの古典文学作品が引用されている。その中で『今昔(こんじゃく)物語』や『宇治拾遺(うじしゅうい)物語』にも出ている色好みの平中(へいじゅう)に関する、ある逸話が紹介されているのだ。

これは高校の古文の教科書にも載っていることがある有名な逸話で、平中が、何としても思いを遂げられない、完璧な美しさを持つ「侍従(じじゅう)の君」の欠点を見つけるために、あるいは彼女への悩ましい思いを断ち切るために、その排泄物を見ようとして、お虎子(まる)を召使の女から強奪する話である。

このいささか滑稽な話は、作品のテーマとなっている「不浄観(ふじょうかん)」とも関連していて、後半の、藤原国経(ふじわらくにつね)に関する悲劇的な逸話に対する導入部にもなっている。すなわち、時の権力者で、甥でもある藤原時平(しへい)に自慢の妻を奪い取られた年老いた国経がその妻の面影を忘れるために路上に放置された無残な死骸を凝視する修行を積んで、不浄観を体得しようとする場面と繋がっているのである。

(『文豪芥川教授の殺人講座』・「第1講座 天才と変態の芸術概論(入門編)」より引用。引用文中、括弧内に記したルビは、本文では漢字の横に添えられている)

最近、春画―ルさんのTwitterをフォローしたんだけど、それにも通じるかも。



昔の日本の人の、まぬけでかわいいけど悲しいエピソード読むの、好き。(しかし、おまるは強奪すなよ)

~映画~

グエムルー漢河の怪物ー

ポン・ジュノ監督の映画、『パラサイト』以外にも観てみたいーという気持ちがあったり、何かと言及されがちな映画だったりなので、観た。
最終的な感想→「なんなんすか、これは?

ホラーコメディという謎のジャンルで、最初「コメディ」というところがわからなかったのでかなり混乱した(目をつぶって物を食べたとき、味がよくわからないのに似てる)。
川沿いにいた人たちが、突然あらわれた怪物に手に持っていた食べ物をわけもわからず与えまくるところとか、シュールなギャグが多くて新感覚であった。

しかしソン・ガンホは、いいな…。出てきてすぐに好きだなあと思っちゃったもの。あと妹がかわいい~。アーチェリーの韓国代表(?)という、微妙な出世感の設定も(ラストシーンのために付与されたものだったとしても)よかったー。

ポン・ジュノ監督が描く家族、『パラサイト』でもいいなと思ったけど今回もよかった。みんなで病院を脱出するところとかかわいかったなー。

全然そのつもりで観てなかったけど、感染症の話題がタイムリーだった。実態よりも雰囲気に大衆が動かされる感じとか。

韓国ではそれまで、このような怪獣もの映画がつくられる文化がなかった、というのにもびっくりした!そうなのか!!

■インベスターZ(1~7)\(^o^)/
すーーーごいおすすめの漫画!

最近資産運用に興味があり(世界一周中、証券会社の人の話を聞いて、リスキーなだけが投資じゃないと知ったことによる)、プロ無職のるってぃさんの記事を読んで、読むことにした。

めっちゃくちゃ面白いし、ためになる!
何歳の人が読んでもいいと思うけど、特に就活前の人におすすめであるよ。

まず、企業の戦略について、どんな意図があるのか知れるのが興味深い。

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(『インベスターZ』3巻より引用)
ほかにも、「ジャパネットたかたは、もともと街の写真屋さんだったが、ある工夫をして他社との差別化に成功していた」とか、「植物と動物の栄養素がとれる魔法のような食品を扱っているある会社ができるまで」とか、いろいろ読めておもしろいよ~。

あと、意外なようだけど、これを読むと歴史をもう1回勉強したい!って気持ちになる。

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(『インベスターZ』4巻より引用)
思考停止な、「日本万歳!」って話じゃなくて、どこが実力でどこが運なのか、どういうところが強みで弱みなのか、描いてくれてるところがいいと思う。

iPS細胞の説明など、理系の分野の話もちょいちょい出てくるんだけど、難しいことの噛み砕き方がうまくてするする読める。こんな感じで勉強できる理科の授業があったら、寝なかったのだが…!

最近、夢中になりながら学べるものがたくさん出ていて(中田あっちゃんのYouTube大学(歴史)とか、Netflixの海外ドラマ(英語)とか)、最高だな~。

ただ、難しそうな説明をあえてすることでだましてきたり情報を与えなかったりする勢力(?)もあるので、楽しく学べるものでつなぎつつ、たまには堅いものも摂取せねばだな。

漫画の話に戻って、いずれ、もう少し細かくレビューを書きたいものよ。
とりあえず、私も投資の勉強を始めるぞおおお

※恋人に教えてもらったのだけど、「マンガほっと」というアプリで、無料で読める。大変おすすめなので、皆さんぜひ読んでみてください!

↓一応キンドルのリンクも貼っておく


■刑務所いたけど何か質問ある?
ホリエモンの獄中記を漫画にしたもの。
最近何話か、オレンジ イズ ニュー ブラック(Netflixのドラマ。女性のみの刑務所の日常を、収監されている人たちの過去の回想を交えながら描く)も観ていたので、比較しながら読むと面白い。入る前にお尻の穴を広げて見せないといけないのは、日米共通なのね。

ホリエモンがいたのはあまり重い罪じゃない人たちが収監されていたところ(長野の刑務所)だったから、というのも大きいけれど、全体的にのほほんとした雰囲気が漂っていて気楽に読める。

おやつが出たり、エロ本を差し入れてもらうことができたりするのは知らなかったなあ。あと、意外にご飯がおいしかったり…!

堀江氏、え…と思うところもいろいろあるけれど、どこでも学んだり改善策を考えたりする点はいいな。

■僕といっしょ(2)
稲中卓球部のときも思ったけど、この人のギャグはいつも怖い。
顔が怖いし、裏に狂気を感じる…。
不思議な味わいの漫画だった…。
恋人と話したけど、おじさんの顔のバリエーションはとても豊かな一方、美男美女の顔はみんな同じで見分けはつきにくい…。

しかし、その当時の感覚で描かれているから仕方ないところはあると言っても、女の子が性的に虐げられている『ギャグ』を読むのは結構しんどい。こういう文化、早く前時代のものになるといいな。


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