見出し画像

昔より遠くなったアメリカへ! 3年半ぶり、再認識した海外旅行の素晴らしさ

最初に

タイトルの通り、アメリカを含む海外は、以前より遠くなった。勿論、実際の距離が、ではない。心理的な距離が、という話である。新型コロナのせいなのは言うまでもない。

コロナ禍初期~少し前までは、高額なPCR検査、3~14日間の帰国後隔離、渡航中止勧告(感染症危険情報レベル)など、到底渡航できる状況になかった。ただ、現在の状況は異なり、3回接種&指定国以外からの帰国で隔離免除と公共交通機関使用可(2022年3月1日~)、渡航中止勧告引き下げ、出国前検査も安価なものが利用できるようになったという感じだ。

今後、渡航に関する規制が、また厳しくなる可能性は低いようには思えるが、行ける今のうちに行っておこう、ということで航空券を取った。

JAL 燃油サーチャージ 2022年6月~7月発券分(公式サイトから引用)

ちなみに、燃油高も決定理由の1つだ。私が航空券を取ろうとした3月時点で、4月・5月発券分の燃油サーチャージは、東京~北米間で往復40,400円になるとの情報を得ていた。3月発券分でも往復35,000円と、既に高額であったが、許容できる範囲ということで発券した。6月からは、なんと往復73,600円。流石にその金額は高すぎるので、3月に発券したのは正解だった。

2018年に訪れたグリフィス天文台(アメリカ・カリフォルニア州)

参考までに、私は大学3年生。2020年、新型コロナの流行と同時に入学した。2018年(高校生の時)は、2カ国に渡航。漠然と、海外が好きだった。多分、これは、現役引退後に世界各国を旅した祖父・祖母の隔世遺伝だと思う。大学生になったら、高校2年生の時に取った余白ばかりのパスポートを、様々な国のスタンプで埋めようと、密かに計画していた。その夢は卒業までには叶えられそうにないが、それでも、この状況で1度でも渡航できたことを嬉しく思う。

そんな私の、アメリカ・サンフランシスコレポートである。また前置きが長くなって申し訳ないが、本文に関しては、適切な箇所に見出しを付けているため、興味のあるところを飛ばし飛ばし読んでもらえればと思う。

出発前

準備

ESTA申請時、偽サイトに引っ掛かりそうになったのは内緒

準備に関しては、渡航者が少なく、情報も少ないなか、格安PCR(抗原)検査・入国条件の調査など、ツアーならばサポートしてもらえるところを自分でやるのが大変だったという印象だ。

羽田空港にて

前日は、楽しみすぎてあまり寝れなかった。というか、2週間前くらいから海外渡航の夢を何回も見るくらい、楽しみで仕方がなかった。写真は保安検査場前にて。1254日ぶりの、待望の出国。2022年5月13日、私はこの日を一生忘れないだろう。

国際線は未だ欠航が目立つ

出国後は、これからJAL便に乗るのに、”ANA”ラウンジに行った。

ANAカレー

実は、コロナ禍では、会員になることで空港ラウンジが使えるサービス「プライオリティパス」で、なんと羽田のANAラウンジ(国際線)が使えるのだ。今回はそれを利用した。ANAラウンジは食事のクオリティも高く、最高だった。恥ずかしながら、あのカレーを初めて食べた。

そして、いよいよ搭乗。

羽田→サンフランシスコ(JL2)の機内

乗客は外国人がメイン。日本人は少ない。当日に空席確認したところ、エコノミーはほぼ満席。幸いにも、1日前に開放された最後列を取ることができたため、リクライニングをフルで倒すことができた。以前搭乗したアメリカン航空(HND→LAX)の飛行機よりも、シートピッチがかなり広い気がする。それもあって、最後列は快適。

1回目の機内食 日航とだけあってクオリティは高い

1日目

飛行機を降りて

入国審査では、英語ができなさすぎて時間が掛かるトラブルはあったが、無事に入国できた。手荷物を受け取り、空港の外まで出た。天気は快晴で心地がよかった。日本とは全く違う風景に、少しはアメリカに来た実感も湧いても良さそうなものだが、正直、まだ夢の中のような感覚があった。

サンフランシスコ国際空港(SFO)

空港のマスク着用率は、50%程度。着用率ほぼ100%の世界で生きている日本人なので、それはあまり居心地の良いものではなかった。

日本帰国のPCRを受けに

現在、日本への帰国(入国)には、出発72時間以内の陰性証明書が必要だ。日本は諸外国とは違い、検査の方式や、証明書に記載すべき事項が細かく指定されており、また、それを満たさない書類では、入国が拒否されることもある。これらが、渡航者を悩ませている。私は、入国拒否だけは避けたかったため、インターネット上で成功情報があった、Carbon Healthという場所で受験した。

とその前に腹ごしらえ。SARKU JAPANという店で、チキンテリヤキという謎の食べ物を食べた。コーラを付けて12.15ドル(約1,600円)。味は普通。

アメリカは何でもでかい

おやつタイム。ジャンバというスムージージュース屋さんでグリーンアップル味を購入。7.39ドルなので960円くらい。大きいのが嫌でスモールにしたのに、機嫌が良さそうな店員さんが、「Sサイズで注文してもらったけど、Lにしといたよ!」と言って渡してくれた。味は美味しく、結局全部飲めたので結果オーライだ!店員さん、ありがとう。

そして、PCR検査受験。価格は200ドル。まあまあ高いが、日系クリニックで受験した場合、350ドル~などで、もっと高額になってくるため、まあ安く抑えられた方だろう。結果(陰性)は1時間くらいで届いて、専用アプリから日本フォーマットがPDFでダウンロードできた。

2日目

景色が最高!

奥の方ではジョギングをしている人も目立った

2日目は午前10時くらいには起きて、散歩した。宿泊したホテルは、海岸が目の前だった。こういう開けた場所、とても好き。

国内線だろうか、ユナイテッド航空の機体がよく見えた。

セブンイレブンへ

シンプルに行ってみたかったセブンイレブンへ。食料調達も兼ねて。

日本では販売されていないモンスターエナジー
セルフのホットドッグ販売スペース

基本的に見たことのない商品が並ぶ。セルフのホットドッグ販売スペースもあった。見ているだけで、新鮮で、面白い。

結局、購入したのは水、ビーフジャーキー、パン。正直、パンは美味しいとは言えないし、価格的に考えても(4.49ドル)、200円あればコンビニでも美味しいパンが手に入る日本にはかなり劣ると思ってしまったが、まあここはアメリカだ。ジャンキーな食べ物以外に味を期待してはいけない。物価も高い。

「Caltrain」乗車!

サンフランシスコ~サンノゼ近郊を結ぶ、Caltrainに乗車した。今日の第1目的地はコストコである。実は、TRAICY入社前、日本のコストコでシーズナルとしてアルバイトをしていた時期がある。それもあって、いつかは本場のコストコに行ってみたいと考えていた。ようやくその夢が叶うのだ。

窓が非常に汚い

乗車にはClipperという交通系ICカードを利用。駅にある機械にタッチすると最大運賃が引かれ、降車駅で再度タッチすると余剰分は返金される。車内は2階建てで、私は2階席に座った。揺れは大きく、快適性は微妙だが、そんなにお金を掛けずに移動できる、サンフランシスコでは貴重な移動手段の1つだ。

Costco

入店前にマズイことに気付いた。日本のコストコ会員証は、世界中で使えるのだが、持ってくるのを忘れたのだ。そのため、仮カードを求めてカウンタに直行した。しかし、会員番号が分からなければ無理だという。

会員カードの写真を撮って送ってもらうことができないか、など色々聞かれたが全て実行できそうになく、年会費払うから入会させてくれないかと聞いたが、不可能だということで、一度退散した。

と、絶望だったが、コストコのレシートを過去に撮影していたことを思い出した。そこに記載の会員番号で、結果的には入店できた。

店内を見回して、雰囲気的には日本と大して変わらないが、やはり商品のラインナップが異なると感じた。結局、服(不足分)と土産の乾麺を購入した。

最後に店員さんが、「残りの滞在で、また買い物しに来た時は伝えてね」と案内してくれた。今まで、勝手にアメリカの店員さんに対しては、ドライなイメージを持っていたため、色々としてくれた店員さんに驚くとともに感謝。また、自分の英語でコミュニケーション、というか、とりあえず入店という目的は達成できたことが嬉しかった。

Apple Park Visitor Center

行先がサンフランシスコに決定した時、真っ先に行きたいと思ったのはAppleの本社だ。もちろん、社屋に入ることはできないが、Visitor Centerでの買い物と、カフェ利用は可能となっている。

AirPods
未来的な建物だった
Appleでアップルジュース

グッズは、シャツとエコバッグを購入。カフェではアップルジュースを注文した。外から、”あの”社屋の一部も見えた。ここでApple製品が生み出されているのかと考えると感慨深い。そして、長年の夢が叶い嬉しかった。

Whole Foods Market

実は1日目にも行っているが、あまり長く滞在できなかったので、再度訪問。ここは、健康的な食材を取扱うことを売りにしているスーパーである。

入口にはカートの持ち手用ティッシュが
美味しそう
もやしが異常に高い

結局購入したのは、カットフルーツとカリフォルニアロール。ホテルの部屋で食べたが、アメリカで食べたもののなかで一番美味しかったと思う。

3日目

Pier39

ここまで紹介してきたスポットは、どちらかと言うと観光客向けというよりかは、現地の人が利用しているようなところだった。私はあまり金太郎飴のような旅行が好きではないため、このような旅程を組むことが多いのだが、せっかくサンフランシスコまで来たということもあり、溢れるアシカで有名な観光地「Pier39」まで足を伸ばした。

気持ち悪いくらい大量のアシカ

休日ということもあり、非常に人が多かった。主なところは国内需要であると思うが、ハングル文字がプリントされた紙を貼ったバスもおり、一部であるが海外観光客の需要もあるのかもしれない。

Pier39は、アメリカのザ・観光地、といった場所のように感じた。具体的に言えば、少しサンタモニカに近い雰囲気。色々な土産物屋もあり、見物スポットもあり(主にアシカ)、楽しんで帰ってきた。

近くにあったため、In-N-Out Burgerにも立ち寄った。

近くにあったため寄り道
アメリカの人件費高騰は本当だった
1ドル100円という眼鏡で見るとそんな高くないんだけど・・・
チーズバーガー コンボ

カリフォルニアでは結構メジャーなハンバーガーチェーンのよう。ポテトはマックの方が美味しいが、バーガーは最高だった!

これにて3日目は終了。後は帰るだけとなってしまった。

アメリカの色々

アメリカは”脱マスク”したのか?

店員は基本的にマスクを装着しているが、体感で、Uber、Lyftの運転手は50%程度、店内の客も50%程度、公共交通機関であるCaltrainの車内は40%程度、普通に街を歩いていると10%程度のマスク着用率だった。

店内(インアンドアウトバーガー)

日本人からしてみると、着用率が低いように感じるとは思うが、欧米は脱マスクが進んでいる、といったような報道からは乖離していて、意外と付けている人も多い、という感想を抱いた。

テスラの多さ

本当に多い。2018年よりも確実に見かける台数が増えた。しかも、日本で見かけるのは白色がほとんどだが、カリフォルニアには青のテスラ、赤のテスラ、…と色んな色が走っていた。

配車アプリ

サンフランシスコ、というかアメリカは本当に車社会で、今回も配車アプリ「Uber」と「Lyft」を活用した。後者は前回の渡航では名前も知らなかったのだが、GoogleMapのルートサジェストに出ていたため使用した。

30km程度で4890円

最初はLyftのみ使用していたが、後からUberの方が安い時もあると気付き、両者を比較して使用した。加えて、10分程度経っただけで、同じ区間の料金が、先程まで30ドル後半だったのに、急に50ドル前半になるなど(逆もしかり)、需給に応じた価格設定がなされているようであるため、頻繁にチェックして、できるだけ安い金額で移動できるように心がけた。といっても、最終日に気づいたのだが。

帰国

JALのエースナンバー(JL001, SFO→HND)で帰国

楽しかった滞在も、もう終わる。今回は、JALのエースナンバーであるJL001便で帰国する。

チェックインカウンタは混雑していた
綺麗な空

当日に確認したところ、なんとエコノミークラスの空席は3席しかなく、驚異の詰め込み具合(97.41%)だった。そして、約11時間のフライトは体力的に厳しかった記憶しかない。機内食は安定に美味しい。

駐機場到着~解放まで

午後5時11分、駐機場に着いて、まずは乗客の大半を占める国際線乗継の人たちが降機していった。散々言われているように、コロナ禍のいま、東京は乗継拠点としての需要が大きい。

国際線・国内線乗継の乗客が降りてしまえば機内はすっからかん

その後、午後5時37分に国内線乗継、39分に全ての乗客の降機が許可された。その後、検疫プロセス、唾液採取を経て、午後6時25分に検査結果発表所に到着、午後7時に呼び出し、午後7時13分にようやく到着ロビーに出ることができた。

駐機場から、ロビーに出られるまで約2時間である。ファストトラックを活用したとしても、ただ書類を確認してもらうためだけに、何箇所も回る必要があり、もっとデジタル化できないものか、と思ってしまったのが正直なところだ。

費用

航空券からお土産まで含めた総額は、277,519円。大きなところはやはり航空券(約8.8万円、但しマイル利用で1マイル0.6円換算)だ。そのほか、宿泊費が約5.8万円、タクシー代で2万円強、帰国用PCRが2.6万円など。旅費は高額ではあるが、満足度は高い。また、今回も会社の旅費補助(2万円)を活用させていただいた。感謝。

こんな感じの請求が沢山 引き落とし日が恐怖

円安・物価高についても触れておきたい。まず、今回ドル建てで決済した金額は、177,923円だ(1ドル130円換算)。

一例として、1ドル100円だった時代から考えてみれば41,059円プラス、110円だった時代からは27,373円プラスということになる。これはかなり痛い。そして、インフレによる物価高も同時に来ているのだ。ただ、実際、割高な観光客向けのショップに多く行ったことや、元々アメリカの物価は日本のそれよりも高いという認識があったため、ドル建ての金額で見て、そこまで物価高を感じる事はなかった。先述の通り、円建てに直すと、円安の影響であら不思議。といった感じではある。

最後に

サンフランシスコの街並み

海外旅行の価値とは何だろうか。

それは、国内旅行とは桁外れの、非日常体験が味わえるところにあるのでは、と思う。正直、最後の渡航から3年半も経過し、私自身も忘れてしまっていたその事を、今回、再認識した。

海外には、日本に住んでいたらできない体験や、初めて触れるものなどが沢山ある、そういう意味での非日常体験。

加えて、例えば、
・英語でコミュニケーションできた時
・現地交通機関を活用し、効率的な移動ができた時
などに、幼少期、自分でできることが増えて嬉しかった記憶を思い出した。

私たちは大人になって、おおかた自分の事は自分でできるようになってしまった。けれど、海外ではそうはいかず、言葉でコミュニケーションを取れる”だけ”で喜びを感じられる程度まで無力だったのだ。こんな思いができるのも非日常と言えるだろう。

旅行は人生に必ずしも必要なものではないが、必ず、人生を豊かにしてくれる。普段の単調な生活からは離れたところに連れて行ってくれる。先述のように、海外旅行はそれが顕著だ。

色々と渡航に関する規制が緩くなった今でも、特に帰国時PCRや、煩雑な検疫プロセス、そして、一番は周りからの目、それらを超えていくハードルは高い。以前のように気軽に海外旅行に行ける日々が戻ってきてくれることを、心の底から願う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?