トランネット

出版翻訳専門の翻訳会社です。2000年の創業から20年間で、2400冊以上翻訳させてい…

トランネット

出版翻訳専門の翻訳会社です。2000年の創業から20年間で、2400冊以上翻訳させていただきました。翻訳者の皆様に出版翻訳の情報とお仕事を提供し、翻訳を通して日本と海外をつなげるよう、日々コツコツ活動しております。 https://www.trannet.co.jp/

マガジン

  • 出版翻訳の舞台裏

    トランネットのコーディネーターが交代で、月に一度更新します。 普段はお仕事に関するご連絡ばかりになってしまいがちですが、皆さんの訳文を拝見しているのはこんなメンバーです。 過去のブログはこちらから:http://tn-ura-column.cocolog-nifty.com/blog/

最近の記事

ジビエとフランス革命とSDGs

ジビエ(フランス語でgibier: 狩猟によって捕獲された野生の鳥獣の肉)との最初の出会いは、ピーターラビットの物語だったと思う。おかあさんうさぎが小うさぎたちにかけた一言。「おひゃくしょうのマグレガーさんとこの はたけにだけは いっちゃいけませんよ。おまえたちの おとうさんは、あそこで じこにあって、 マグレガーさんのおくさんに にくのパイにされてしまったんです」 食いしん坊の私はショックを受けるどころか、子ども心に「へえ~、うさぎってたべられるんだ! いつかうさぎのパイ

    • 『Literature in Heisei Japan, 1989-2019 平成文学における様々な声』

      ユスティナ・ヴェロニカ・カシャ(Justyna Weronika Kasza)さんは、福岡県にある西南学院大学外国語学部外国語学科の准教授。母国語であるポーランド語はもちろん、英語、日本語、フランス語も使いこなし、普段は翻訳理論や日本文学を教えておられます。 そのカシャさんが執筆陣のお一人として加わった『Literature in Heisei Japan, 1989-2019 平成文学における様々な声』(上智大学出版)が刊行され、見本を送ってくださいました。 本書は国内

      • ロンドン ・ブックフェア 2024

        2024年3月12〜14日の3日間、ロンドン・ブックフェア(以下、LBF)が開催されました。例年であれば4月開催なのですが、今年はボローニャ・ブックフェアと入れ替わる形で3月の開催となりました(ボローニャ・ブックフェアは来月開催)。以下、現地で見聞した内容をご報告いたします。 影響力を増す「BookTok」 TikTokは世界154カ国・75の言語で利用されているグローバルなSNSです。月間10億人ものアクティブユーザーを誇り、世界のトレンドを牽引するSNSに成長しました

        • 春は新たなはじまりの季節

          春は年度も替わり、なにかと気ぜわしくなってきますね。次男の就職活動も3月から本格的に始まりました。ふだんはすれ違いの生活で会話もほとんどないのですが、ある日夜遅く、「面接の練習をしたい」と珍しく話しかけてきました。「自己PR」「就活の軸」「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」などの質問リストを渡され、今から話すから聞いてほしいというのです。 さっそく自己PRを聞き始めたのですが、話の途中でおかしな言い方をしたので指摘したところ、「面接官のように対応して! 全部話を聞いてか

        ジビエとフランス革命とSDGs

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        • 出版翻訳の舞台裏
          39本

        記事

          中央・東ヨーロッパの編集者とお会いしてきました!

          近年、日本の本の翻訳出版が盛んになっている中央・東ヨーロッパ地域。 これらの国々から11人の編集者さんが「国際交流基金/中東欧編集者招へい事業」 により、2月26日〜3月5日の日程で来日され、日本文学や日本の出版事情に関するレクチャーを受けたり、交流会にも参加されました。 具体的には以下の国々からの編集者さんです。 ちなみに各国の人口と公用語を調べてみました。(※外務省サイトを参照) ブルガリア 人口:646万人 公用語:ブルガリア語 クロアチア 人口:385万人

          中央・東ヨーロッパの編集者とお会いしてきました!

          営業の1日

          今回は営業担当の斎藤史が「営業の1日」をお届けいたします。普段見えにくいトランネットの社内を少しでも身近に感じていただけたら、と思います。少し(いえ、だいぶ)長くなってしまいましたが、みなさま、お付き合いのほどどうぞよろしくお願い申し上げます。 お気づきの方もいらっしゃると思うのですが、トランネットには「さいとう」が2名います。前回「事務局の1日」を書いた「斉藤」と、営業の「斎藤」(私)です。もしかするとこれまで、みなさまを混乱させてしまっていたかもしれません。 さて、ま

          事務局の1日

          はじめてこの出版翻訳の舞台裏コラムを書くことになりました、トランネット事務局の斉藤です。 気づけば、トランネットに入社してもうすぐ20年(……!)、その間に2回の産休・育休を取らせていただき、担当する業務分担が変わったりもしましたが、ずっと事務局を担当しています。 今回は、すべてではないのですが、事務局で日々行っていることをまとめてみます。 <会員様に関する作業> 入会のお申込みや退会届の確認、対応 会員登録の更新手続き リーディングトライアルのご案内 お待たせ

          都市の生活

          皆様お疲れ様でございます。前の記事では寒季の終わりを迎えた頃だといいましたが、今書いている途中に戻ってきたようです。季節が変わる瞬間はある服装や機械を片付けながら別の服装や機械を取り出すという忙しさを覚えます。我が家では特に扇風機の片付けが面倒です、収納のスペースが益々狭くなり……「近いうちに大掃除をせんと」と思いながら忘れがちな性格なのが私です。 でも2023年が終わる前にやっぱり収納の中の積み重ねをどうにかしたいですね! そんな悩みを抱き始めたのは現在よんでいる小説、

          フランクフルト・ブックフェア 2023

          今年75周年を迎えた2023年フランクフルト・ブックフェアが10月18~22日に開催されました。世界情勢、とりわけイスラエルとハマスの戦争がこの見本市にも大きな影を落としましたが、フェア会場での取引は活況を呈していました。主催者の発表によると、130カ国からおよそ10万5000人のトレードビジターが訪れ、パンデミック前の出展面積の約80%が元通りに埋まったようです。その欠けた部分というのは、ウクライナ侵攻後に出展を禁止されたロシアと、サルマン・ラシュディがドイツ書籍協会平和

          フランクフルト・ブックフェア 2023

          半日大阪観光

          関西に用事ができ、 せっかくなので新幹線の下車駅である大阪の観光をしてきました。 お昼にはもう移動しなきゃいけなかったので、時間は短いですが、用事が終わったらおもち(猫)の待つ自宅にすぐ帰らなきゃとおもっていたので関西まで来たのに日帰りです。 必然的に観光できるのは午前中のみ! 皆さんは半日大阪となったらどちらに行かれますか? 私は大阪には何度か観光に行ったことがある程度。 それもかなり前のことで、だいぶ記憶もあいまいだし、通天閣とか道頓堀とかに久しぶりに行こうかなと思

          半日大阪観光

          コーディネーターの1日

          今回は私コーディネーター小口のよくある1日をご紹介します。季節によって業務内容の割合は変わりますが、だいたいこのようなスケジュールで過ごしています♪ ++++++++++ ■6時:起床。朝食とお弁当づくり ■7時:朝食をとりつつ身支度 ■8時:家事(出社日は移動) ■9時半:始業 午前中は主にリーディングのチェック&手配。レジュメのチェックは、1本につき約30分~3時間かかります。 ■12時半~13時半:昼休憩 ■13時半:午後の作業 翻訳案件の原稿チェックやキックオフ、リ

          コーディネーターの1日

          コロナニナッテ カワッタコト ワカッタコト

          豪雨災害に見舞われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。 猛暑の折、復旧作業は大変だと思いますが、体調を崩されませんよう、穏やかな日常が戻りますようお祈り申し上げます。 またコロナの話? 年頭に「コロナカノナカノアレコレ」を投稿してから季節は巡り8月になりました。2類相当から5類感染症に変更されて早数カ月、制約もほぼなくなり、フジロックも無事に終わり、次はサマソニです(どちらも参戦しないけれど)。もうコロナの話は食傷気味という方も多いでしょう。私も次の順番が回ってきたら、

          コロナニナッテ カワッタコト ワカッタコト

          戦争はまだ続いている……幻のロシア・バレエ

          コロナが落ち着いて延期公演が次々開催される コロナ禍、劇場は閉鎖され、コンサートもオペラもバレエもミュージカルも、ありとあらゆる公演が中止となりました。 昨年、2022年には劇場の収容人数制限もなくなり、延期となっていた来日公演がものすごい勢いでありました。2023年になってからは、海外のオペラハウス、バレエ・カンパニー、オーケストラの丸ごと引越公演等、大掛かりな公演が盛んに行われています。 2022年2月、ロシアはウクライナへ侵攻を始めました。そんな2022年の夏、戦

          戦争はまだ続いている……幻のロシア・バレエ

          猫にかつおぶしを与えてはいけない

          子どもの頃、父が拾ってきた野良の子猫を飼うことになった。サバトラ(シルバーに黒の縞模様)のメスで、1年足らずで活発で敏捷な成猫になった。 木造家屋のガラス戸の桟に器用に爪を掛け、スルスルと垂直に登る。登り終えると今度は棚の上にピョーンと飛び移る。まるで忍者だ。障子にズボッと穴を開け、そこから出入りする。やがて縁側の引き戸のすき間に爪をねじ込んでガラガラと開け、屋外に逃亡するようになった。 庭の梅の木に登り、そこから屋根に飛び移ったときには肝をつぶしたが、それもじきに日常の

          猫にかつおぶしを与えてはいけない

          外出の楽しみ&もっと活用したいレファレンスサービス

          頭を空っぽにしてリフレッシュ デスクワークの気分転換法は皆さんそれぞれ定番があると思いますが、ちょっとした外出もそのひとつではないでしょうか。出かけるのにぴったりの爽やかな季節になり、そして入場制限も緩和されて、美術館や博物館にも思い立ったときに訪ねることができるようになり、外出の楽しみも増えてきました。 仕事のみならずですが、日常でたくさんの情報に触れていると、頭の中がパンパンになって思考がストップしてしまうようなときがあります。そんなとき、考えることをいったんやめて無

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          ロンドン・ブックフェア 2023

          2023年4月18〜20日、4年ぶりにロンドン・ブックフェア(以下、LBF)に参加してきました。今年のIRC(ライツセンター)には世界から500を超えるエージェントの参加があり、パンデミック前の状態にほぼ戻ったのではないかと思えるほど多くの参加者で賑わい、会場は熱気を帯びていました。 弊社の今回のLBF参加の目的は大きくわけて4つ   ①世界の出版トレンドウォッチ   ②日本の作品の海外向けエージェントとして   ③海外の有望タイトルの日本国内向けのスカウトとして   ④

          ロンドン・ブックフェア 2023