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by busやby trainで冠詞がつかない理由

by busやby trainに冠詞がつかない理由の教科書的な説明は、機能面、働きに着目しているから、というものです。この説明自体は、何も問題ありません。

ただ、これで100%理解できた、という人の方が少ないと思います。今回は、機能面に着目するから冠詞がつかない、というロジックを、もう少し丁寧に説明します。

そもそも機能とは何か

バスの機能とは何でしょうか。バスの機能は:

定められたスケジュールで特定の路線(ルート)に従い、定時性のある形で乗客を運ぶサービスを提供する機能

です。つまり、I will go by busは、「バスという乗客輸送サービスの機能を用いて行きます」と言っていることになります。形のあるバスと機能は別物で、機能を提供する手段がバスなわけですから、機能について言及する際、車両としてのバスに対して話者の意識は及びません。

特定個体orモブ個体を指すなら冠詞

別に、手段について言及する場合には必ず冠詞なしというわけではありません。機能ではなく、特定個体の実体やモブ実体そのものについて言及するなら、冠詞が必要です。

You can do with a pen.
(なんでもいいけどペンが1本あればなんとかなる)

これは、機能ではなく、モブ個体そのものに着目しているパターンです。機能には意識が及んでいなので、ペンで何をしようとしているのか、この文脈だけではまったく読み取ることができません。

ふつう、ペンは文字や絵をかいたりするのが主な用途ですが、上記の場合機能に触れていないので、髪を束ねるとか、何かをつつくとか、そのような用途に使われそうな感じも、十分イメージされます。

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