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”ノンネイティブ”の発音に対する考え方はこうであるべき

日本の学校英語では、発音学習は「省略可」だけどやったほうがよい、みたいな認識をされています。先生の中にも発音に難ありな人が少なからずいて、生徒側も、授業で発音でイキるのは痛い、みたいな認識があります。そのため、授業中当てられて英文を読むときも、「無難なカタカナ英語」で読むことになります。その結果(?)として、実用レベルの発音スキルが実らず、実践のシーンで苦戦することになります。

一方で、発音は悪いより良いほうがいい、というのが、ほとんどの日本人が持つ本音でしょう。できることなら発音をなんとかしたい、というのが最もな気持ちだと思います。

発音の良し悪しはざっくり3つに分類できる

発音は、「機能しないレベル」、「機能するレベル」、「ネイティブレベル」に分類できます。

機能しないレベルというのは、文字通りその音を出してもメッセージが相手に伝わらない水準です。会話をしようにも、相手方がそうとう気を使わないとキャッチボールにならず、ミスコミニケーションの温床にもあります。

機能するレベルというのは、言いたいことがスムーズに伝わる発音の水準です。具体的には、hat と hut 、bat と but、adapt と adopt などを、コンテキストに頼らずに一発で伝えることができる水準です。

ネイティブレベルは、もちろんネイティブが出す音のことです。機能面で問題ないことはもちろん、音声変化やスラングなどの細かい違いが出てきます。

ここで、機能するレベルとネイティブレベルの最も大きな差は、目隠しで聞いたときにネイティブかそうでないかはっきりわかることです。つまり、なまり(an accent)が含まれているかいないかの違いです。機能するレベルの人の英語をブラインドで聞くと、「あっ、日本人だな」っていうのがすぐにわかります。

「機能するレベル」を目指せばよい

で、機能するレベルになったらあとは何をするかといえば、基本的には何もしません。繰り返しですが、機能するレベルは機能面で何一つ問題ないので、これ以上上に伸ばすインセンティブがほとんどないからです。

洋楽をかっこよく歌いたいとか、ネイティブに限りなく音を近づけたいとか、趣味的要素があるなら、まあやってもいいでしょう。ただ、機能するレベルからネイティブレベルに移行させる手間は相当なものなので、基本的にはおすすめしません。

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