人生とRPGの違いってなんだ?問題解決の不確実性


RPG(ロールプレイングゲーム)と人生は、問題解決のアプローチにおいて根本的な違いを持っている。


RPGでは、ゲームの制作者が既に問題解決の方法を設計し、プレイヤーは制作者が定めたゴールに向かって進むようになっています。

このゲームの世界では、挑戦とそれに対する解決策が明確に定められ、プレイヤーは与えられたルールの中で最適な手段を選択します。

しかし、人生はRPGとは大きく異なります。

人生においては、自分自身で目標やゴールを設定することもありますが、その目標に向かう方法はしばしば不明瞭です。答えがないこともあり、解決策が明確でないこともあります。

例えば、「一年以内に結婚する」という目標を掲げたとしても、その問題に対する正規の決められたルートや答えは存在しません。

出会いの場所は街中か、学校か、それともインターネットか。さらに、人間の感情は複雑で、個々に異なる認知バイアスや性格が影響を及ぼします。

このような状況では、ゲーム脳や学校で教えられたような、問題を提供されその問題を解くというプロセスは役に立たないことが多いです。

人生における問題解決には、柔軟な思考と創造的なアプローチが求められます。解決策は一つではなく、多くの場合、試行錯誤を重ねながら自分にとって最適な方法を見つけ出す必要があります。

この不確実性こそが、人生を面白く、同時に挑戦的にしています。私たちは、自分の道を切り開くために、個人的な価値観、経験、直感を頼りにすることが多く、その過程で成長し、自己を発見します。一方で、この不確実性は不安や恐れを引き起こすこともありますが、それもまた人生の一部として受け入れる必要があります。

RPGのようにあらかじめ定められた道がない人生では、答えを探す旅が、そのものが重要な経験となります。私たちは、未知の中を歩みながら、自らの手で問題の解を見つけ、自己実現へと向かいます。人生とは、絶えず変化する謎解きの旅であり、その過程で私たちは真の自分を見つけ、成長していくのです。

定められた答えを作り出す社会側
-社畜を生み出すシステム-


学校教育システムは、生徒たちに特定の思考パターンを強く刷り込む傾向があります。

このシステムでは、通常、答えは一つであり、それは教師や教科書によって決定されます。
テストや試験では、出題者が意図する「正しい」答えを記述することが求められ、これから逸脱すると減点されることが多いです。
このような教育環境では、生徒たちは「正しい答え」を見つけ出し、それを記述する能力を磨くことに重点が置かれます。

しかし、このようなシステムで育った脳は、実際のところ受動的な人間を生み出す傾向にあります。現実世界では、問題は複雑で、一つの正しい答えが存在するとは限りません。

実生活では、問題を定義し、それに対する解決策を考え出し、その結果に責任を持つ必要があります。しかし、学校での教育が主にテストの答えを見つけることに焦点を当てていると、生徒たちは現実世界で直面する問題解決のためのスキルを十分に身につけることができません。

さらに、この教育システムは、生徒たちに対して指示に従うことを強く奨励します。

学校での成功はしばしば、ルールや指示に従うこと、与えられた課題を適切に完遂することに基づいています。これは、生徒たちが自らの判断力や創造性を発揮する機会を制限し、指示に従うことに慣れさせる結果を生み出します。

実際の世界では、自らの判断で問題を発見し、独自の方法で解決策を見つける能力が求められます。採点者がいるわけではなく、問題の解答も決まっていません。このため、学校での教育が作り出す「指示に従う人間」は、現実世界の複雑な問題に対応するのに苦労することがあります。

結論として、学校教育が生み出す受動的な思考パターンは、現実世界で直面する複雑な問題に対応する能力を制限する可能性があります。

より実践的で創造的な思考を促進する教育システムへの移行が必要であり、生徒たちに自らの問題を定義し、独自の解決策を見つける能力を育むことが重要です。現実世界では、問題を解決するためには自発性と創造性が求められ、それは学校の教室での学びだけでは得られないものです。

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