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札幌大通駅の一件について:明日は我が身

先日、札幌市中心部の地下鉄大通駅で、鉈(ナタ)を持った男が暴れるという事件があった。

インターネット上では、犯人の風貌、発言等がネタとして扱われているが、私はこの事案をかなり深刻に受け止めている。

というのも、この犯人は大通駅の休憩スペースで酒盛りをする集団に腹を立て、犯行へと至ったからである。

事件の背景を知って、私は正直犯人に同情してしまった。
もちろん、人を傷つける恐れのある武器を振り回したり、暴れたりする行為をしてはならないのは確かだ。

ただ、マナーや法に逸脱した行為を平気で行える人たちに怒りを感じ、「成敗してやりたい」とまで思うのは、私も同じだからだ。

以前から、大通駅の休憩スペースでは、若者を中心とする集団が酒盛りをし、通行人や駅係員に迷惑となる行為をしていたそうだ。

私は札幌市在住ではあるが、大通駅付近に訪れることはあまりない。
また、件の騒動が起きる以前から、正直、札幌の地下街は(個人的に)あまり居心地が良くなく、行くことも少なかったから、酒盛りをする集団がいることも報道があるまで知らなかった。

なので、実際酒盛りをしている集団がどれだけ迷惑なことをしていたのかは分からないが、首都圏在住時代、私は似たような場面を目撃している。

私は首都圏在住時代、とある大学に通っていた。
自宅はその大学の最寄り駅にあり、ほぼ毎日のように駅を通っていた。

学生数が多い大学だったから、常識のない人も一定数いた。
駅前で酒を酔い潰れるまで飲んだり、深夜まで騒いだりする学生も普通にいたのだ。

しかも大学では試験でカンニングをする人間がいたり、挙句の果てには他人に暴言を吐いたり、実際に暴行をする人間までいた。

もちろん、全学生の中の極々一部の者たちが起こした行為だが、私は凄まじい失望感と、怒りを感じていた。

結果として、彼らに対して実力行使に至ることはなかった。
ただ、直接文句を言ってやりたい、というある種「成敗したい」という感情を抱いていたことは確かだ。

そして札幌に来た今も、無法者に対して名状しがたい怒りを覚えることがある。

メンタルが不調であればあるほど、無法者を見かけるたびに怒りを感じ、その人間に指摘してやりたい気分になる。地域に失望する。
そして、自分はそこでは少数派なのだと感じ、さらに孤独感が増す。

そんな悪循環が進んで、家からあまり出られなくなることもあった。
おそらく、精神科で診てもらえば何らかの診断名が付くことだろう。

なので、今回の事件に対しては、何となくシンパシーを感じてしまったのだ。

最後に、大通駅での酒盛り問題については、「椅子を全て撤去すれば良い」という短絡的な考えも散見される。
私の考えでは、「臭い物にをする」だけでは何も変わらない、と思う。

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