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ブロッコリーの蒸し焼き

欧米と日本の料理本の違いは写真の多寡と言います。欧米では写真のない料理本のベストセラーが結構、ありますが、日本では少ない。(と思う)そもそも日本ではファミレスのメニューにも写真がついていますし、食品サンプルという文化もありますが、料理本でも写真が評価の大きなウェイトを占める印象があります。

とはいえ、日本にももちろん文字だけの料理本はあり、なかでも僕のお気に入りは丸元淑生さんのこの本です。

家の本棚にたまたまあった本なのですが、中学生くらいの頃に手にとり、面白く読んだ記憶があります。今の観点からは栄養学や調理科学的に怪しい記述も多いのですが(著者はそのあとに出版した本のなかで訂正していたりするので)欧米の料理本から引用されているレシピもあり、まだ知らない外国の料理にワクワクしたものです。

丸元さんといえば当時はめずらしかったビタクラフト(ステンレス多層構造鍋)を使った調理が特徴。ブロッコリーの無水調理もこの本で憶えました。

ブロッコリーは手で持って硬いものを選びます。写真のブロッコリーは黄色い部分があるので、あまりいい状態のものではないですね。

小片に切って、半分に切ります。最後まで切らずに割るようにするとポロポロと崩れにくいです。

芯の部分は外側の硬い部分をとりのぞき、薄切りにします。

1%塩分濃度の水(300ccの水に塩3gを溶かしました)にくぐらせます。これでまんべんなく味がつきます。

ザルで水気を切ります。ここまでが下準備。

蓋ができるテフロン加工のフライパンにオリーブオイル大さじ1/2を入れ、中火で熱します。別にステンレス多層構造鍋を使わなくても無水調理は問題なくつくれます。

1分間予熱するとブロッコリーを入れた瞬間にジュワ~と音がするはずです。それぐらいが適温。180℃くらいです。

蓋をして2分間。1分経ったら鍋を揺するといいでしょう。

軽く焦げ目がつくくらいがおいしい。

オリジナルレシピではかき油(オイスターソース)で味付けする形ですが、塩だけで食べとブロッコリーの味がよくわかります。味付けとしては薄めですが、これくらいのほうが量を食べられると思います。好みでもっと焦げ目を強くしてもOK。今回のようにブロッコリーの質があまりよくない場合は焦げ目を多くしたほうがおいしくできます。(逆にすごくいいブロッコリーの場合は少しもったいないかも)

茹でるために鍋に湯を沸かす手間もいらず、経済的なレシピです。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!