cakes連載〈「 おいしい」をつくる料理の新常識〉第23回余談「里芋のそぼろ煮の作り方」
cakesの更新。今日のテーマは鶏そぼろ。
鶏そぼろはお弁当の定番。炒り卵と一緒にして、二色の丼にすることが多いけれども、今回は親子丼に仕立ててみた。
とろとろの親子丼のコツは「蓋をしない」こと。蓋をしてしっかりと火を通すとふんわりと仕上がるので好みだけれど、ご飯との一体感は蓋をしない半熟タイプの方が上。ちなみに親子丼を考案した人形町玉ひでの厨房には蓋がないので、このタイプがやはり王道と思われる。
谷崎潤一郎が贔屓にしていたかしわ料理屋としても有名ですよね。
鶏そぼろはジャガイモや里芋と煮て、そぼろ煮に……と書いたので、その作り方をこちらで紹介します。
里芋のそぼろ煮
鶏そぼろ 100〜150g
水 150cc
里芋
水溶き片栗粉 適量
ちなみに鶏そぼろの煮え加減はこれくらい。冷ますとそぼろが水分を吸収するので、少し残しておくのがポイント。
里芋は洗い、水を張った鍋で煮ます。沸騰してきたら弱火に落として15分くらい。
大きい里芋は煮る時間がかかるので、煮えたものから取り出すようにしましょう。
とりだした里芋は水で冷まして……
頭と
お尻を包丁で落とします。
あとは手でつるっと剥けます。
そぼろと水を鍋に入れて、火にかけて……
一口大に切った里芋を投入。
3分ほど煮ます。なかまで味は染みませんが、里芋に火は通っているので短時間で大丈夫。
味を染ませないかわりに水溶き片栗粉で煮汁にとろみをつけて味を補います。味が薄いときにはこのとろみをつけるテクニックが有効です。舌に触れる面積が増えますからね。
水溶き片栗粉をいれながら鍋を揺すってとろみをつけます。
出来上がり。シンプルですが滋味のある味わい。秋の今は里芋がおいしい季節ですからいいですね。里芋は油で揚げてから同様にそぼろと煮るとより濃厚な仕上がりになります。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!