ジャガイモの皮剥き、基本+α

たまねぎのみじん切り、基本と応用」に引き続き、包丁スキルの基本シリーズです。今回はジャガイモの皮剥き。

ジャガイモってゴツゴツしていて剥きづらいと思いませんか? でも、それはジャガイモの選び方にも原因があるかもしれません。日本で最も多く作付けされている品種である「男爵」は表面がゴツゴツして、芽が多いのが特徴で、若干剥きづらいのです。

それもそのはず。男爵芋は明治時代に日本に入ってきて、昭和のはじめに品種指定された古い品種。例えば同じホクホク系の芋でも比較的新しい品種である「きたあかり」ならずっと剥きやすく芽も少ないので、そちらを買ったほうが楽なんですよ。

さて、今日の本題のじゃがいもの皮剥きの基本に移ります。まず、よく洗ったジャガイモを準備します。はじめの工程は『天と地を落とす』ことです。

ジャガイモを観察すると縦長の形状であることがわかります。メークインなどがわかりすいと思いますが、男爵系の芋でも繊維方向が縦なので必ず縦長です。そこを見極めて、天=頭を落として、

地=底を切ります。

次に左手の親指と中指で先程切ったジャガイモを掴み、薬指と小指で支えます。包丁を持った右手は写真を参考に、親指をじゃがいもに添え、そこを起点にして、奥から手前に包丁を動かします。

こんな感じ。起点がずれたり、途中で止めたりすると表面がガタガタになります。一気に皮を剥くのがポイント。これを一周すれば皮剥きが完了。

「おいおい、皮と一緒に身をずいぶん切るな」と思われるかもしれませんが、作業効率的にはこれが一番はやいですし、大きさも揃います。また芽もあまり残らないのがメリット(残った芽は包丁で取り除きますが)。昔、帝国ホテルの村上信夫料理長がテレビのインタビューを受けていて「家で料理をしますか?」という質問に対して「いえ、しませんね。私がすると家内が怒るんです。じゃがいもを剥いていてもあなたがやるともったいないって」と笑っていたことを思い出します。ジャガイモの廃棄率から考えても、もったいないのは時間の方です。タイム・イズ・マネー。

皮が向けたら例えば半分に切ります。

肉じゃがなんかを作るときはこの形です。ビーフシチューの付け合せの場合は縦に四割です。皮を均等に剥くのがポイント。

包丁が嫌、という場合はピーラーを使って同様に頭からお尻まで一気に剥きます。

基本的には同じですね。繊維の方向に沿って皮を剥くのがポイント。

フライドポテト用にするなら適当な厚さにスライス。

端だけ軽く落とすと形が揃います。切れ端はピュレにするか、味噌汁に入れます。

適当な太さにカット。

出来上がり。ポンヌフという切り方です。

家のカレーなんかに使う乱切りはまず斜めにカット。

次に芋を90℃転がして、また切った断面の真ん中に包丁を入れます。同じくらいの大きさになるように右側に切ったかけらを置いておいて、見比べるのもコツでしょうか。

最後に大きな塊ができるので、それを半分にカット。

これがジャガイモの乱切り。ほぼ同じ大きさになります。シチューに入れるならこれでもいいかもしれません。ただ、乱切りは肉じゃがにはあまりおすすめしないですね。増えた角から煮崩れて煮汁に溶けるリスクがあります。ジャガイモの繊維方向については普段、意識しないか、と思いますが、例えば「ドイツ人が好む……かもしれない、さっぱりポテトサラダの作り方」でもジャガイモを横にスライスしています。そうすることでずっと噛みやすし、口のなかでほどけやすいのです。料理が上達するためにはまず素材の性質を知ること。地図がなければ目的地にたどりつけないように、知ることからすべてははじまる、ということですね。

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