オレンジの切り方の基本

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に続く包丁スキルの基本シリーズです。今回のテーマはオレンジ。今の時期(11月〜12月)に出回っているオレンジは主にオーストラリア産です。この時期はあまり品質が良くないのですが、年を越したあたりからおいしくなってきます。

まずは外側の分厚い皮を剥いていきます。Aパターンの切り方は

ペティナイフで頭の部分を切り

そのままリンゴの皮を剥く要領で、皮をつなげながら剥いていきます。

どんどん剥いていきます。

丸く剥きやすいのがこの切り方のメリットです。

最後にお尻の部分を切り落として、分厚い皮が剥けました。

次に薄皮から房を外すために薄皮の際に包丁を入れます。

もう一箇所包丁を入れれば果肉がとれます。

もうひとつの方法は同様に薄皮ぎりぎりに包丁を入れて

そのまま果肉を裏返すようにして、薄皮からはがし取る方法です。

この方法のメリットは無駄が少ないこと。写真を見ると薄皮からきれいに剥がれているのがわかりますね。

こうしてとりだすことを『果肉をカルティエにとる』といいます。カルティエというのは櫛形のことです。quartier、すなわち英語でquarter(4分の1)という意味ですね。

次はBパターンの切り方です。まずは頭を落とします。

次にお尻をカット。

オレンジを立てた状態にして、分厚い皮を剥いていきます。

どんどん剥いていきましょう。

慣れてくると手で持ってもできます。これはジャガイモの皮を剥くのと同じ要領です。ただ、ジャガイモと違ってオレンジは力を入れると果汁が溢れてしまうので、注意。まな板に一滴でもオレンジジュースが落ちたら反省してください。皮を剥いてしまえば後の工程はさきほどと同じです。

きれいに剥ければあとは並べるだけでも見栄えがします。オレンジのカッティングは包丁の練習にぴったりです。Nomaのレネ・レゼピは来日した際に『刺身からインスパイヤされた』として、柑橘類の刺身という料理を発表しています。レネは刺身の本質を『細胞が壊れないように切ること』と理解し、同じく柑橘の細胞を壊さないように丁寧にカットし、皿に並べて、昆布の旨味を移したごま油と沖縄の島唐辛子で味付けしていました。

そういえば僕、『noma』について2015年にダイヤモンド・オンラインにこんな記事を書いていました。上記のリンクの2ページ目で、その柑橘のお刺身の写真も見ることができます。時間があれば読んでみてください。

それにしてもたった三年前なのに、なんだか若書きな感じの文章で、恥ずかしいですね。しかし、すでに懐かしくもあるという……なんでも書いておくもんです。

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樋口直哉(TravelingFoodLab.)

樋口直哉 作家・料理家 主な著作として小説『スープの国のお姫様』(小学館)ノンフィクション『おいしいものには理由がある』(角川書店)など。新刊『新しい料理の教科書』が1/17日に発売されました!

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