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フライパンで焼き栗の作り方

スーパーに行ったら栗がもう出ていました。

栗にも品種がたくさんあり、これは早生の丹沢という品種でしょう(多分)他にも丹波栗として知られる銀寄(ぎんよせ)やシーズンの終わりに出てくる岸根(がんね)などがあります。フランスに旅行に行くと街角で売られている『焼き栗』を作ってみます。

ポイントは縦に切り込みを入れること。

カッターナイフを使ったほうが楽かもしれません。外側の硬い皮(鬼皮)はしっかりと切りますが、実は切らないように注意してください。

栗を加熱すると実から蒸気が出て、皮は縮みます。この時、切り込みを入れておかないと蒸気が内側にこもって破裂し、実がボロボロに砕けてしまいます。しかも、砕けた実はまだ生という悲惨な状態に。また、平らな面に切り込みを入れると、切れ目が上手く広がらないので、またしても破裂してしまいます。


鉄のフライパンを用意して切り込みを下にして、栗を並べましょう。テフロン加工のフライパンでもできますが、テフロンが傷みます……。

蓋をして、時々フライパンを揺すりながら弱火で加熱。

10分くらい待つと水蒸気が出てきます。切り込みが浅いと破裂する栗が一つか二つ出てくるかもしれません。大きな音がしますが驚かないでください。

15分経過した段階で水蒸気は収まり、うっすらと煙が出てきます。これは栗が焦げた証拠。蓋を開けてなかを確認しましょう。栗の粒が大きい場合は20分くらいかかる場合もあります。

裏返します。この時点でもう栗に火は入っているので、反対側を焼くのは皮を剥けやすくするため。

反対側に焦げ目がつけば出来上がり。

熱いうちであれば手で簡単に皮が剥けます。フランスの街角では火にかかった状態で売られていますが、焼き栗は冷めるにつれて皮と身が再びくっついてしまい、剥きづらくなります。温かいうちに食べるのがいいでしょう。

焼き栗をカイロ代わりに懐に忍ばせて寒い街を歩き、立ち寄ったカフェで冷たい白ワインを飲みながら、やや粉っぽい焼き栗を食べる、というのは作家の開高健が好んだスタイル。作家は栗は冷たい白ワインの最良の友である、と言っています。パリのカフェにはすぐに行けませんが、家であれば作家の意見が本当か、たしかめられますね。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!