大切って何?
息子に絵本を読んでいた。くまのがっこうの『ジャッキーのたからもの』である。
もう10回近く読んでいるのに、今回初めて、読んでいる途中で質問された。
「たいせつってなに?」
「え?ええと、大切っていうのはねー…」
大切っていうのは、なんだろう。大事にすること、丁寧に接するもののこと、なくしたくないと思うこと、その人の中で、いい意味で大きな存在のもの、等々。普段使う言葉だし意味をわかって使っているはずだけれど、いざ説明しようとすると難しい。
私にとって息子は大切。でもそれじゃ説明にはならないし。息子にとって大切なものを挙げてみる?でもその場で挙げてしっくりくるものを思いつかない。
以前から思っていたが。やはり、形のないものを説明することは難しいのだ。なのにどうして、その言葉を使えるようになるのかを考えると不思議なのだが。きっとそういう言葉は、何となくの定義は皆で共有しているけれど、細かい部分では人それぞれ違うんだろうな。
「大切はね、うーん、説明が難しいんだけど。大事だったり、優しくしたいなーと思ったり、そんな気持ちかなぁ」
我ながら、駄目駄目回答である。自分でも赤点近い回答だなと思うが、息子がわかる言葉で説明するにはこれが精一杯だった。
こういう時のために、辞書があったらいいのかなぁ。辞書の文章を読んでも、説明文の言葉の意味がわからず、結局その言葉をまた調べるということも割とあったりするわけだが、調べることによって多少は理解が深まるかもしれない。
息子と話をしていて思うが、日常には説明の難しい言葉が溢れているのだな。それでも生活するうちに段々とわかってきて段々使えるようになっていくので、その辺は心配していないのだが。世の中にこんなに説明し辛い言葉があり、何となくで使っていると知ったのは、ある意味で息子のおかげかもしれない。
ではまた明日。