息子の同級生の親御さんと、連絡先を交換する機会があった。あったのは機会だけで、実際に交換はしていない。

そこまでのいきさつを簡単に言うと。

というわけで、そこでOKを出せば直接電話ができた（結果的に連絡先交換）のだろうけど、私が断ったので交換することはなかった。

息子がAくんを助けたのは素直にすごいと思ったし、褒めたものの。そうは言っても私の中では大したことではなくて（小学生ならまぁあるよなぁってこと）、同じ場面に居合わせたら10人中8人くらいは助けるだろうし、電話でお礼を言われるほどのことはしていないのである。

日常的によくあることだろうし、わざわざ親が話さんでも。大体そうなると、お互いの連絡先を知ることにもなるじゃん、と思ったのだけれど。

電話が終わった後夫にその話をしたらば

「まぁ、相手の親御さんからしたら、一言お礼を言いたいよね。その手段として電話番号を聞くのは、そんなにおかしくないと思う」

とのことで。

うーん。まぁ、確かに。自分がしてもらった側だったら、お礼は言いたい。私はそこで「電話」にならないけど、手段の一つとして一般的にはアリなのか。

後日母にも話してみれば

「私ならそこで絶対番号交換するわ。子どもだけで帰りにどこか行っちゃった時とかも連絡とりやすいし」

とのことで。

確かに通学路がかぶっている所があるので、Aくんは行き帰りで一緒になることが多い。親同士連絡先を知っていることは、そういう意味では安心（？）なのかもしれない。

ただなぁ。私の中ではそんなに連絡先を交換する必要性を感じないというか、積極的にしたいと思わなかったのである。

確かにAくんは行き帰りが一緒になることはあるけれども、放課後や休日にお互いの家に行ったり、そういう付き合い方を現時点でしているわけではない。親御さんも、4月に何度かすれ違って挨拶しただけで、どんな人なのか全くわからない。

その状態で「お互いの連絡先を交換する」というつながりを持ちたいかと言うと。私の中では精神的な負担になることの方が多そうで、やりたいとは思わなかった。

ただ電話番号を知るだけだとは思う。おそらく頻繁に連絡を取ることはないだろうし、ただお互いの電話帳に登録されるだけだと思う。おそらく多くの人にとって、それは負担でも何でもないのだろうけど。私にとっては何となく威圧感を感じるというか、地味ーに気になり続ける事柄になりそうなのである。

ただつながっているだけ。でも何か気になるし、つながっていない方が絶対スッキリする。でも子ども同士の付き合いは6年間、中学生以降もあるかもしれないし。一度つながればサクッと消すこともできない。

それを考えると。いくらそれが普通のことで、これから子どものためになるとしても。気にし続けるだろう私は、気軽に連絡先を交換しない方がいいのではなかろうか。

でも一般的に気軽にできる普通のことであるならば、相手の親御さん的には「拒否された」とか「うちの子が迷惑かけたから関わりたくないのかも」とか悪い風にとれなくもないよなぁとも思い。なんとなーくもやもやしていたのだった。

ちなみに後日、親御さんからは丁寧なお礼のお手紙をいただいた（学校経由で連絡帳に挟んであった）。

うちも返した方がいいかなぁ。でも何度も学校経由でしてもらうのもなぁ。まぁ、Aくんに会った時に「お手紙ありがとうございましたって伝えて」と言えばいいかなぁと思っていたらば。

ちょうど親御さんに会う機会があって、直接伝えることができた。少しだけ話した今なら、以前よりは連絡先を交換してもいいかなぁという気持ちになっている（実際はしていない）。

今回直接話せて思ったけれども、コミュニケーションの基本は面と向かって話すことなのだと思う。まず最初にあるのは、お互いを認識して話すことなのだと思う。

スマホは常に自分の身近にある。ほとんど話したことがない人と「子ども関係で必要かもしれないから」と繋がることは、知らない人が家の中にいるのと何だか似ていて。だから落ち着かないし、違和感があったのかなぁと思う。

いつでも連絡が取れるのは便利かもしれない。でもそういうつながりは、自分が何度も話したことがあって、自分が納得した相手であってほしい。少なくとも私はそうなのだと思う。

Aくんの親御さんとも、たまに会うことがあれば話して、少しずつその人となりを知れたら嬉しい。そうしていつか連絡先を交換することがあるならば、心から納得して交換したい。

会ってすぐに連絡先交換とか、昔からある話だと思うし珍しくもないだろうけど。スマホで簡単に連絡が取れるからこそ、繋がる相手は選びたいし。会った時に話してじわじわ相手を知っていく。それが基本だし自然なことだよなぁと今回思ったのだった。

こんなに書くつもりはなかったのに、予想外に長くなってしまった。今回の出来事、私の中でいろんな気付きがあったなぁと思う。

ではまた明日。