少年たちも
山賊一行を真似て
忙しなく
砕け散った
くず鉄の木の粉を
拾い集めた
自分たちが何をしているのか
少年には
まったく分からなかったが
とにかく集められるだけ
拾い集めた
するとザンパムは
背中から
何かの頭蓋骨を取り出して
拾い集めた粉を
そのなかに入れた
少年たちにも入れるよう
眴をした
全員入れ終わると
またもやザンパムは
何かの皮を千切って
そのなかに入れた
そして
少年に向かって
振りかけるよう合図した
火花渦のことかな
少年は控えめに
手のひらに渦を作り
頭蓋骨のなかに振り撒いた
けれども何も起きなかった
まだまだ弱いと
ザンパムが目で合図すると
少年はもう少し気合いを入れて
火花渦を作って振り撒いた
どごおと怒号が響き渡り
頭蓋骨にはマグマが溢れた
ザンパムはそれを
鍋掴みで持つと
マグマドグマの
乾いた口のなかに
即座に流し入れた

◆ 戦利品 ─【くず鉄マグマ】