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日々の短歌

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記事一覧

電気代 ついに払って よく冷えた 炭酸水で 腹膨らます

味をみて 味をつけてを くりかえし 味は最高 でも焦げている

そらいろは 水色のこと 忘れそう いっつも闇夜 ブラックだもの

人生に あとがきを書く 時間ない 伝えたいこと 伝えに行こう

わがままは なんでも聞いて あげるけど おでんの玉子 だけはあげない

君の名は 問う間なきまま すれ違い 明日に淡い 期待を抱く

サプライズ できるもんなら やってみろ 茶番劇なら もうたくさんよ

ずっとある 夜の市場の 売れ残り 明日があるさと 声をかける

思い出も 珈琲ぐらい お手軽に 砂糖溶かして 甘くできたら

いい夢を 螺鈿の檻に 閉じ込めて 失意の夜に 取り出せたなら

閉店後 ボトルキープの 酒を飲む 伊藤さんには 悪いが美味い

よく冷えた 待合室で 待っていた 電車以上に 夏の終わりを

どこかでは 5より上だと いっぱいで だから私は いっぱい歳よ

5分前 信号無視は しないでと 言えずに今日も 終電帰り

人はそう サブリミナルの 夢をみる 目覚めていつも 同じ朝食

やったこと ごろごろしては 起き上がり はねてる髪に 名前をつけた