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幻の「別冊サザエさん」第ニ集を読みました

 幻の「別冊サザエさん」とは何ぞやということは別の記事で解説しています。

 別冊サザエさん第二集を購入することが出来ました。どのようなお話が収録されているかを紹介します。
 ネタバレになりますので、これからどこかで読もうという方はご注意下さい。

別冊サザエさん第二集

 昭和30年11月25日印刷、12月1日発行、120円。

「けっこん式」

「けっこん式の巻」とは別の話です。

 波平の白タビのサイズが新は「サイズ二十五」ですが旧は「十文(ともん)」になっています。
 最後の白タビは、新は「二十四」、旧は「九文半」です。

「ピクニック」

 新には収録されなかった話です。

 ピクニックに行くサザエたちとノリスケ。サザエが勝手口の鍵を掛け、出発します。

 俵を担いでやって来た男。勝手口の扉を叩いて「ご注文のおさつをもってまいりましたぁ」。

「イソノさんはみなさんおでかけよ」と教える通りすがりのおばさん。

「重いたわらをしょってかえるのもたいへんだ ほうりこんでおこう」と言い、俵を庭へ投げ込む男。

 俵の中には男が入っていて、庭から勝手口の扉を開けた。2人は泥棒だったのだ。

 家の中を物色する男たち。上着に袖を通し「われながら長谷川一夫にそっくりだよ」。

 ヤカンを火にかけっぱなしであることに気が付いた男「ガスをかけっぱなしででかけてらぁ あぶないなぁ」。

 場面は変わってトイレから出て来た波平、笑顔で鼻歌を歌いながら「おまちどおさん さぁでかけるよ!」。

 玄関の扉が開かない。「そとからかぎがかかっている!」「さてはわしをおきわすれてでかけていったな」。

 怒りながら廊下を歩く波平「サザエはなんたるやつだ あんなそそっかしいオタンチンはおらんぞ」。

 廊下で波平と男が出くわす。
 男「そうですよ ガスはつけたままでしたよ」
 波平「おはずかしいしだいです」

 波平「ときにあなたはどなたですか?」
 男「ひまだからちょっとそのはいってみたんで」
 波平「あきすか!」

 向かい合って座る波平と男。
 波平「あんたもまだ若い 心をいれかえたまえ」
 男「これっきりかいしんします」

 心をいれかえるという2人に波平「これはすくないがおこづかいに……おや???」上着のポケットを探るが……?

「十大ニュース」

 新には収録されなかった話です。

 大晦日の磯野家。玄関のすぐ右手が居間のようです。

 コタツに入りながら波平「わがやのこっけい十大ニュースを思いだしてみよう」。フネ「あたしからはなしますよ」。

 柿を買いに行ったワカメ。袋に入れて貰った柿を抱えて歩いていると、子供たちが人の家の柿の木から柿を取っている現場に遭遇する。
「コラッ」と怒るおじさん。ワカメも柿の入った袋を置いて逃げ出してしまった。
 袋に入った柿を見て「?」となるおじさん。フネが後から柿を取りに来て、おじさんと談笑する。遠くからバツの悪そうな表情で見ているワカメ。

「いやあん」とフネに詰め寄るワカメ。
 カツオ「こんどはぼくがはなすよ」

 五月のことです。
 ある日、学校から出たワカメ。降り続いた雨が止んでいた。
 お寺を通ると小坊主がお坊さんのために和傘を差して歩いていた。
 ワカメ「雨はもうあがってるよ!」

「いやだあ」とカツオに詰め寄るワカメ。
 波平「こんどはわしがはなそう」

 この夏のことさ…。
 夜道を歩く波平。頭にリボンを結んだ女性を呼び止める。女性はシルエットで描かれている。
 波平「くらい夜みちをひとりであるいたりしてはいけないねぇ」
 女性「はぁ…」
 波平「こんやはおじさんがいっしょにいってあげましょう」
 女性「すみません」
 明るい場所へ出てみると……?

 サザエ「あわてんぼのおとうさんね」「こんどはあたしのばんね」

 七五三のときよ…。
 七五三のお参りに来たサザエとワカメ、タラオ。雨が降り始め困っていると通り掛かったおじさんが傘を貸してくれた。
 歩いていると皆が見て来る。
 ワカメ「おねえちゃんみんながみてるよ!」
 サザエ「きょうは三人ともとてもきれいなんですもの」
 サザエとワカメは着物、タラオはモーニングという姿。
 家に着いたところで……?

 ではみなさまよい年をおむかえください。

「おんせん宿」

「じすい」

「デパート」

 新には収録されなかった話です。

 デパートへ来たサザエ。
 ふくらし粉の実演販売を見たり化粧品売り場でメイクをしてもらったりしていたが、「ひな人形祭 五階売り場」の看板を見てワカメのひな人形が目的だったことを思い出す。

 階段を上り始めるが、3階で諦めてエレベーターに乗る。すると地下一階に着いてしまった。

 ようやく五階に着いたサザエ。しかし服地を見始めてしまう。
 おじさん「あの失礼ですがこれ十二くらいの女の子にどうでしょうか」
 サザエ「どんなかたですの?」
 おじさん「むすめでしてね わたしにいきうつしです」
 サザエ「ほんとにおきのどくでしたねえ」
 怒って立ち去るおじさん。

 老婆「もしこのがらはあたくしにどうでしょう」
 老婆から少し離れて見るサザエ。離れ過ぎてエレベーターに乗ってしまった。また地下へ下りてしまうサザエ。

 五階に戻ると家具売り場で先程のおじさんを見掛けた。
 通り過ぎるおじさん。タンスを運び始める店員。
 タンスを地下へ運ぶと中からサザエが飛び出した。おじさんに見付からないよう隠れていたのだった。

 エレベーターに乗ろうとすると……?

「エイプリルフール」

 新には収録されなかった話です。

 日めくりカレンダーを見て「あ 今日は四月ばかだわ」と気が付いたサザエ。

 風呂が沸いているから入るようカツオに言うサザエ。
 浴槽に入ったカツオをサザエは笑うが、カツオは服を着ていた。
「ああくやしい」とカツオの頭を小突くサザエ。するとカツオは泣きだしてしまった。
 もなかを出しカツオの機嫌を取るサザエ。しかし……?

 その後、「ようじんしないとカツオにかたきをとられるぞ」と緊張しながら編み物を始めるサザエ。

「えへん ごめんください」と帽子にコート、眼鏡にヒゲをたくわえたおじさんが訪ねて来た。
「だまされないわよ」とおじさんのヒゲを引っ張るサザエだが……?

 フネにお使いを頼まれたカツオ。出掛けて行ったが鞄とお金を勝手口に置き忘れていた。
 追い掛けるサザエ。蓋の開いたマンホールのそばにカツオのげたが落ちていた。
 マンホールに向かって「カツオー たいがいにあんたもそそっかしいわねえ」とサザエ。すると後ろからカツオが現れたが……?

 家へ帰るサザエとカツオ。サザエ「エイプリルフールのしょうぶはあたしのかちね」。しかし……?

「こどもの日」

 新には収録されなかった話です。

 近所の子供を1人預かり、カツオとワカメとともに出掛けるサザエ「今日はこどもの日だから一日きみたちにほうしするわ」。

 近所の子供のリクエストでローラースケート場へ行くが、サザエは上手く滑れない。サザエのお尻には……?

 次はカツオのリクエスト「ぼくボートにのりたいや」。
 池の貸しボートを漕ぐサザエだが……?

 ワカメ「おなかすいちゃった」
 サザエ「じゃ きしにあがっておべんとうにしましょうかね」

 ベンチに座ってお弁当を広げようとすると野良犬がやって来てベンチの下に入った。
 怖がる子供たち。サザエは平気な顔で犬に餌をやろうとするが……?

「おいしゃさん」

 新には収録されなかった話です。

 町を歩くサザエとワカメ。老婆とその孫が向こうから歩いて来た。
 老婆「おやどちらへ?」
 ワカメ「デパートにおかいものにいくの!」
 サザエ「おたくはどちらへ?」
 孫「ぼくどうぶつえんにいくんだ」

 しかしサザエの目的はワカメを「田中内科」へ連れて行くことだった。
 嫌がるワカメを連れ込むと、中には先程の老婆と孫がいた。
 サザエ「アラたかしちゃんも?」
 老婆「ああいわなきゃつれだせませんのでね」

 怖がるので一緒に診て貰おうという老婆。
 先生を前に「おひげがこわい」と言う子供たち。

「三十年ていれにていれをかさねたひげ」を剃る先生。
 すると子供たちは「おめめこわい」。

 笑顔で診察し子供たちを送り出した後、疲れて横になる先生「こどものかんじゃはつかれるわい」。

 田中内科を出る老婆と孫。サザエ「おばあちゃんおわすれですよ」孫の帽子を忘れていたのだった。

 家路につくサザエたちを追い掛けて来た看護師さん。サザエが忘れていたものとは……?

「しんがっき」

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 わかめちゃん
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「サザエさんとわかめちゃん」
「どうぶつえん」
「おとぎのくに」
「まんがにっき」
「きしゃのたび」

 姉妹社のえほん
「サザエさんとおまつり」
「ふゆのお山」
「まんが ぶたのせんせい」
「まんが ぞうのおまわりさん」

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