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かみさまにはえたヒゲ

先月、東京にライブを見にいってきた。
片道5時間越えの高速を運転して、田舎から首都へ、そこから海辺へ。

昔から、そのバンドだけは遠征しない主義の私を上京させる。顔ファンや、ガチ恋勢を蛇蝎の如く嫌っている(音楽を附属物のように扱う人が多いから)私がそのバンドのファンには、まあ曲も大事に聴いているだろうこのバンドのファンならと例外を設けてしまうほどに思い入れのあるバンド。

基本的に、私はバンドの神格化や宗教化は嫌いであり、メンバーがどうこうよりも楽曲至上主義に偏っている。だからガチ恋勢が盲目的にメンバーをアイドル化したり教祖化するのは自由だとは思いつつも、げんなりしてしまう。繰り返すが、それは彼・彼女たちの自由で外野がどうこう口出す問題ではないのはわかっている。


私はカート・コバーンが好きだ。彼の鳴らした音楽と歌詞が好きだ。かみさまにするまでもなく、もう彼は地上にいない。ジョン・レノンもそうだ。

私が上京してライブを見にいった人も、顎髭を生やしている。みためがすきなわけではないし、ノンケだから性的にどうというわけでもない。それでも私が心振るわせるひとたちは、偶然にもヒゲのはえた人たちばかりだ。

宗教によって、あるいは国によってはヒゲというのは野生であり大人の象徴や証明であることが多く、かつての日本でも政治家は冗談のような長さのヒゲを蓄えた方も珍しくはなかった。今は清潔感がどうたらなのか、イメージ戦略でマイナスになるのかほとんどいなくなってしまったけれど。

そういえば、フラワームーブメント、いわゆるヒッピー文化前世の頃も写真や映像では長髪でヒゲが多発していたな。自由の象徴であった時代もあったのか。

今は清潔を通り越して、つるんとした無機質な感じを求められている気がする。ムダ毛とかギャランドゥとかへのヘイトだの、脱毛に関する宣伝見てもそうなってる気がしてならない。

かみさますらヒゲたくわえているのに、使徒である人々やら、管理される側にヒゲ剃ることを強要しているみたいな空気気持ち悪いんだよな、、、。

髪型も外見も好きにして良いですとなったら、さまざまな職場がハッピーにならないだろうか。でも、同調圧力の強い国だから、日本ではならない気がする。

いずれ、ヒゲ好きなので世界がどうなろうと、伸ばしたきゃ伸ばすがね。神様ですらヒゲ生えてますよってさ。

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