K.Hara

1946年横浜生まれ。アートディレクター。’65年神奈川工業高校工芸図案科を卒業。アシ…

K.Hara

1946年横浜生まれ。アートディレクター。’65年神奈川工業高校工芸図案科を卒業。アシダテグループ、第一通信社、旭通信社を経て、’85年にトラウトを設立。'15年宮原夢画写真集「シンケンシラハドリ」TDC ブックデザイン賞ほか。HP: trout-inc.com

最近の記事

六本木で、ミウラハチロク

三浦憲治さんの「広島」の写真展。 長く続いていますが、今年はコロナの影響で10月に開催。 今年の夏、義理の母親が亡くなり広島に行って来たのですが あの騒々しい広島が、すっかり静かな街になっていました。 「ハチロク」というのは広島の人にとって、8月6日の別称。特別な日なんです。 いつもの様に原爆ドームは何回か通いました。 人通りがほんとに少なく、こういうのも自然だなあと思い。 そんな色々なセレモニーの無い広島ハチロク、その写真展でした。

    • Fujisaki

      不思議な展覧会 暑い盛りの8月の末、「藤崎」十文字美信、の展覧会を神田神保町のスーパーラボのギャラリーで。このコロナ騒ぎの中、静かな0PENINGでした。 正面に藤崎さんのオートバイに乗っている大きな写真、脇に十文字さんも 座ってます。 藤崎さんはもちろん、若い時のまんま、多分、20才ぐらいかな 時間が写ってるようだ。二人分の藤崎さんと十文字さんの夢が、なんか浮かされた様な熱気でいい写真になってます。でこれは写真には違いないけれど、そうも言いきれない自分が居て。 少し知り合い

      • 藤崎正記さん。ジージャン。

        ボクが代理店で、藤崎さんと一緒の時代、藤崎さんは学校(神奈川工業高校の図案科というところ)も一緒だったこともあり、よく知っている間柄。原さん、原さん、アメ横にいいジージャンが有りますよ、原さんに似合うと思うけど、なんて誘われてジージャンを買いました。買った時から少し古くてそれも安くない値段でした。気に入って、毛布の裏打ちがしてあるリーバイスのジージャン、ずっと着ていたのでもうボロボロで、エリが無くなりかけて、流石に着ているとパンクロッカーみたいになってしまうので、着れなく

        • 森山大道さんの「ongoing」と「OKINAWA」展

          ほんとに久しぶりに恵比寿の写真美術館へ。 比較的に新しいTOKYO。 カラーとモノクロでグリッド状に並べられた写真、なんかTOKYOがうごめいている様。テンションの高い写真がビッシリ。古い時代の写真の大きな展示も有り。 部屋は分かれているんですが、古いものと新しいものの二つの写真郡が同時に見えて一種の回顧展に見えないこともありません。 二つの写真群が同じに見えるのかな、見えないのかな。 ま、あと30年も経てば、見事に時間が消化してくれるかな、 それにしても会場の入り口のス

        六本木で、ミウラハチロク

          ホクロとザリガニ

          子供向けのファッション誌というのが当時、流行通信の別バージョンと言う形でありました。その中の企画を10ページ位でしたが短い期間やっていました。「ザリガニ」でやりたいんだけど、どうするかな。ザリガニが逃げ出して、子供の勉強机にいるっていうのは面白いじゃないかな。場所はどうする、原さんちの子どもの机を使えばいいんだよ、ああそうしよう。こういう撮影はそばでボクが見てたら、具合が悪い、二階の子ども部屋で、吉村さんがひとり撮影。ボクは一階でその瞬間たばこを吸っていました。 「ザリガニ

          ホクロとザリガニ

          写真家 吉村則人さん

          写真家吉村則人さんには、色々教えてもらった。 もう30年以上も前の仕事、サザンオールスターズの「KAMAKURA」というアルバム。COVERは絵描きさんの描いたアブストラクトな絵でいこうというのは最初に決めて、結果的にダブルアルバムになったので、見開いた面を吉村則人さんにお願いしました。「何かイメージぽい」ものをとボクの方から注文らしきものは出しておいたのですが、出来上がったのは、メンバーの個性も良くでていて、多重露光のハイコントラストの素晴らしい吉村さんらしい写真。これな

          写真家 吉村則人さん

          写真は垂直に

          石内都写真展 / 横浜美術館 石内さんの写真展、ここのところの写真、代表作になっている、大型のプリント群です。展示スペースが各テーマごとに分かれていて、とても見易い。 天井が高いトコロのスペースには、古い着物(銘仙やら)が天地方向に拡がっていて、ああいいなあ。この銘仙という着物、ボクが小さい頃は、少しバカにされた様な言い方で、 「メイセンだけど」なんて言われた着物。今見ると自由闊達な柄でびっくりする。それにしても、広島市の「ひろしま」展でも感じたのですが、石内さんの写真、

          写真は垂直に