10歳の私に起きたこと

それで、両親の離婚が成立したらしく(把握してなかった、調停してたのも知らず)、ある春の日に私は母と3年ぶりくらいに再会して、父はさよならをするときに「お菓子が食べたくなったらいつでも電話しておいで」と言われたのだけど、父と面会権がないことを知ったのはずっと後だった


いま、書きたいのはそこじゃなくて性被害のことだか、諸々は省くけれど、それは小学4年の秋口くらいに起きた。母が仕事で出張だからと、隣の家に預けられることになったのだ。それまでは数回あったけれど、1階でおじさんとおばさんのそばで寝るか、私が寝たら大学生の長男が、隣の私の家に運んで寝かせて鍵をかけて、朝ごはんに迎えに来る、という感じだった


その日は、次男が晩御飯のあとくらいに、私を自分の部屋で寝かせる、と言った。仲良しだったし、おばさんたちも、私がそれでいいならと聞いて来たので、構わないと言って、自分の家でお風呂に入り、パジャマに着替えて、また隣へ戻った。二階の2部屋が一つずつ兄弟の部屋。あとから、あっ、と思い出したことがあるけれど、それはまた後で書く。


とにかく、私は横になってすぐ寝た。何時くらいだったかとかは全く覚えがないけれど、突然、ものすごく寒さを感じた。秋口だし、今とは違うから秋口にはもう寒かったし長袖のパジャマを着ていたので、なんで寒いのか?と眠たい頭でぼんやり思っていたその時、身体に何かが当たってる感じがした。


なに?何がおきてる?と思ったそばから自分が裸だと気づいた。そして、まだ全然成長してない私の平らな胸部を、弟は必死に舐めていた。舐めたところが冷たくなるので、寒さを感じていたのだ。


待って、なに?なにをされているの?胸をつままれたり、舐められたり、私が起きない程度に揉まれたり、とはいえ揉むほど肉がついてもない、撫でてる、という感じ。


気持ち悪い、怖い、なに?どうしたらいい?起きれば騒ぎになる?何をされていてこれがどんな意味を持つのか、学校でも性教育は5年からだから、私は本当に分からなくて、ただただ不快な感覚が胸にずっと続く。


何となく身の危険を感じてきて、と、同時に手に何かを持たされた。それは彼のペニスで力の入ってない私の手を使って、今度はそれを触らせていた。そこでさすがに、これはまずい、どうやって避けよう、逃げようか、考えた。


そのとき、思い出したのだ、先の兄の言葉を。

「お前、〇○(わたしの名前)に変なことすんなよ!」

変なことってもしかしてこれ?そしてこれは多分、とてもまずいことで、私には危ないこと、それは身体が全身で感じ取っていた。完全に眠りから覚醒したけれど、起きたのがわかればどうなるのかわからない。


とにかく、私は寝たフリをしながら寝返りを打ってうつ伏せになった、うーん、と寝言のような声をだして。そしてここで気づいた、下半身もなにも身につけてない、、、と。


恐怖を生まれて初めて感じた。わからない、知らないことが起きている恐怖。でも、裸にされてるのは明らかにおかしい、なぜ?なぜ私はこんな怖い目にあっているの?私は父の家がクリスチャンだったので、キリストを信じていたのだが、このとき、あらゆる信仰を捨てた。虐待から逃れ母の元にきても育児放棄にネグレクト、そしていま、私はなにかものすごく怖い目にあっている


もし、神が本当にいるのなら、こんな目に私を合わせるわけがない、そううつ伏せになり、身体を強ばらせ、死にたい、もう殺して欲しい、だれか、


でも、だれも私を殺してくれないし、恐怖から助けてもくれない。弟の荒い息遣いと暗やみと寒さ、目の前にあるのはそれだけだった。そしてそれはつまり、


絶望、だったのだ。


すみません、まだ続きます。


書くきっかけになった、三浦瑠麗さんの著者は↓


#三浦瑠麗 #国際政治学者 #孤独の意味も女であることの味わいも #性被害者 #性的虐待  



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?