第三者が原因を断定することによる他人事で考える管理強化型対策は機能しない
なぜならば?
当事者や関係者こそミスが起きたときの状況を一番分かっているからです
一般的には ミスした当事者や関係者に その現場外の管理部門の担当者などの第三者が加わって(あるいは中心となって)原因追求を行います
当事者と関係者だけで原因追究をすると 自責の念で頭がいっぱいで冷静な判断ができる精神状態でないことや 「自己保身」というバイアスが絡み合って真実が隠されてしまう懸念もあるので 第三者の視点は必要です
しかし この第三者が 管理部門(上層部・経営陣)に『ミスの原因など』を伝えていくのですが ここでも【第三者のバイアス】【管理部門の決定権限者のバイアス】を通ることで 現場感覚と大きなギャップが生じる【再発防止策】が策定されることも多いようです
管理本部が策定する再発防止策
大企業不祥事の謝罪会見で 発表される再発防止策は概ね次の通りです
この骨子をベースにして 次のような管理体制強化策が実施されます
当該企業の人々は心の底から
と思っているのでしょうか?
現場目線に立っていない管理部門目線なので『管理強化』の
再発防止ごっこ
としか思えませんが
「で?現場では具体的に何をするの?」がない
現場業務の概要程度しか把握していない 現場の裏側の仕組みを殆ど理解できていない管理本部メンバーが策定した【再発防止策(案)】を 現場感覚からかけ離れてしまった決定権限者が承認するのですから
現場感覚とかけ離れたものになるのが 当然と言えば当然でしょう
管理本部メンバーが
というスタンスになって考えない限り ルール漬け 規則漬け 管理漬け の発想からは抜け出せないでしょう
『ヒューマン・エラー』の究極防止策は次の通りです
人でなくても出来る業務は 可能な限り 機械化(AI DX)して 人間が介在する作業を削減していくことです
『初期のコスト増』は避けられませんが 長期的視点に立つと『コスト削減』になると考えられます
前述の管理部門策定の【再発防止策】では
『人的作業を増加』させることになりませんか?
同様なミスの再発を防止という観点なら
✅ 現場担当者の業務への集中力を高める環境作りや仕組み作りの具体策
を講じることでしょう
「具体策は現場が考えることだ」と管理部門の人からの声が聞こえてきそうですが
ということが そもそも 現場感覚と管理部門感覚とのズレ原因です
現場感覚からすると 【報告作業の増加】が 再発防止になるとは 考えられないでしょう
組織人が発揮して欲しいゲートキーパー的能力
【ゲートキーパー的能力】
✅ 組織間 ”通訳”
✅ 部門間 ”通訳”
✅ 上司と部下間 ”通訳”
不祥事発覚時には
事実は”事実” ミスを起こした当事者の感想は”感想” として
✅ 客観的に冷静に論理的(感情論不要)な現場と管理部門間 ”通訳”
組織人の誰もがバイアスを排除して このゲートキーパー的能力を発揮していくことは とても大切なことだと考えます
ゲートキーパー的能力を向上させるには?
【ゲートキーパー的能力】は 座学で講義やセミナーを受講して身に付くものではなく 経験に比例していくものかもしれません
しかし 変化サイクルが早いVUCA時代においては 自分の【潜在意識】をアップデートして 上書き保存していく方法があるはずです
例えば 先入観を取り去る思考システム
【アート・イン・ビジネス】という観点
社会人のリカレント教育として【STEAM】⇒【STEAMS】教育
即興演奏がベースとなる【ジャズ】【ダンス】【ヒップホップ】
残念ながら『前例踏襲』『現状維持』『同調圧力』が散見される組織には
個人としての【即興力】 組織としての【即興力】 が不足しすぎている気がします
もっと『遊び心』『やんちゃさ』が必要です!
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