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『ハーバード日本史教室』佐藤智恵

ハーバード大学の日本史・日本文学の授業を取材したドキュメンタリーが面白かったです!5点に絞って紹介します。

『ハーバード日本史教室』佐藤智恵
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1.日本史ゴードン教授の名言「自分の国の栄光だけでなく、暗い歴史も認めることで、真の品格が生まれます」…これが全てだと思いました。

2.モラルリーダーやマネジメントを教えるサッチャー教授の授業では、「トルーマン大統領と原爆」というセンシティブなテーマに、真剣に取り組むエリートの学生さん達が描かれています。
また、1991年真珠湾攻撃50周年式典での、(父)ブッシュ大統領の「融和演説」について今回初めて知り、YouTubeで実際に映像を見て感動で震えました。
https://youtu.be/cZKc1bTrqTg
“I have no rancor in my heart toward Germany or Japan — none at all. This is not a time for recrimination. World War II is over."…特にこの部分、現代を生きる私達が学ぶことは大きいと思います。

3.ノーベル経済学賞受賞者でもあるアマルティア・セン教授は
「十七条の憲法はマグナカルタより古い。リーダーは独断で判断せず、周りの者に意見を聞かなければならないと定めており、それが日本の民主主義を育ててきた」
と学生たちに教えているとのこと。聖徳太子の十七条の憲法を、そのような立場から初めて見つめ直し、新鮮でした。(確かにマグナカルタより古いですね…)

4.岩崎弥太郎の起業家精神について教えている経営史のジェフリー・ジョーンズ教授の「老舗という言葉が存在するのは日本だけ」という指摘にハッとさせられました。

5.環境氏のミラー教授は、大学時代と卒業後、盛岡市に留学し中学校で英語を教えていらしたとのこと。
●「明治時代に日本の電化が速かったのは、欧米ほどガスが普及していなかったから」
●「関東と関西で周波数が違うのは、明治時代に東日本はドイツから、西日本はアメリカから発電所を輸入していたため」
…こういった豆知識は面白かったです。
東日本大震災について、心を込めて学生に教えていることが感じられました。映画化された「風の電話」のお話にも涙しました…。

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