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不登校のその後③/松村

ほかの二人の投稿に続いて、我が家の不登校児のその後を書こうと思います。

小4から学校にいけなくなった娘。今は中2です。

相変わらず学校には行きません(行けません)が、結論から言いますと、不登校はなんの問題もなかった、ということ。
それどころか、娘にとってはいい事だらけでした。

不登校児の大変さは、経験した人にしかわからないと思います。

そのえさんの息子さんのように「勉強うつ」だとわかって、対処できるといいのですが(それでもかなり心配だったと思います)、娘の場合は理由もわからず(言葉にできず?)泣いて学校にいけなくなりました。すぐに学校は休ませるとしても、これからどうしたらいいのか?とぉーっても悩みました。

ただ、瞬時に思ったことは、「不登校くらいで娘の将来がだめになるなんてことはない」ということです。それは今思うと当たり前なのですが、その時は改めてそう思わなければならないほど不安だったのかも。

今となっては、娘にとって学校はどうでもいい存在です。それより大切なことは、これからをどう生きるか、何をしたいかを前向きに考えて、それを今、楽しんでいるということ。

それを見守る私の気持ちは、学校に行っても行かなくても同じなので、私にとっても、学校は行く行かないどちらでもいい存在であります。

はじめは、私の知らない道に戸惑い、多少の不安はありましたが、今までの価値観が通用しなくなっているのは多くの人が知るところです。学校の価値観もしかり。普遍的なものはあるだろうけど、それと大人の勝手な価値観との区別が私自身がよくわからない。これから何が必要かもわからない。

わからないことはわからない。

ま、いっか!

とにかく娘のことは本人に任せよう。こんな激動の時代に昔の価値観を押し付けてしんどくなるほどアホらしいことはないと思ったのです。

すると、いろんなことから開放されました。普段の生活が世間(学校)のルールや行事、決め事にこんなにも振り回されていたのかとわかります。次々とある慣例の行事に決まり事、テストの点数や順位、先生からの評価。その中には授業態度もあります。ん?それって先生の授業が面白くないってことじゃないの?というものも。

靴下の色や髪型。最近やっと見直されはじめていますが、このグローバル社会にずっこけるような校則を議論したりチェックしなければならない先生方は業務過多で大変そう。

娘との自由気ままな生活は、はじめはちょっと罪悪感はあったけど、慣れてくるとどんどん自由になっていく感覚が私自身にもありました。

ああ気持ちいい!

食べて、笑って、寝て、働いて。好きなことに時間を使う。なんてシンプル。なぁんも悪いことしてないんだから、罪悪感を感じる必要も本当はなかったのです。

などということを不登校児にたくさん教えてもらいました。

今になって娘は言います。

学校はまだ習わない漢字を使ったらあかんと言われたり、算数もいろんな解き方があるのにまだ習ってないから、この解き方じゃないとアカンと言われたり、そういうところが嫌やった。
道徳の授業は「どう考えてもいい」というくせに、最後は先生の考えにならなあかんのが嫌やった。
ダサい緑の帽子を絶対にかぶらなあかんのも嫌やった。
友達は好きやのに、学校が決めることはみーんな嫌やった!!

おおー。お見事!そりゃ嫌やったなぁ!

ぜんぜん気づかなくてごめんなさい。

もともとやる気に満ちていた子です。

あれもしたいこれもしたい。

最近は、その気持ちを取り戻し(回復にはしんどくなるのと同じくらいの時間がかかりました)、将来にたくさん夢をもち、たくさんの人と知り合い、学校以外でたくさん経験し、チャレンジし、ネットを駆使して情報を得て、自分のこれからしたいことを楽しそうに話します。

そして最近は自ら思い立ち、小2の算数からやりはじめましたが、あっという間に中2の数学まで追いつきました。図書館にも通います。怖いサスペンスから、お金持ちになるための本まで面白そうに読んでいます。

その姿は、たくましく、爽やかです。そしてなぜか笑えるギャグ漫画のようでもあります。何といっても本人がとっても楽しそう。

そして、「この年で不登校になれてよかった!」と言います。

だっていっぱい時間もあるもん。いっぱい考えられる。まだ中学生は一年以上もある。何しようかな?なんでバイトできへんのよ!起業でもしようかな?でもなぁ、何したらいいかわからんし。ま、原神(オンラインゲーム)でもしようっと!(あれ?そうなん?)

というわけで、学校と関係のない暮らしは、なかなかいいものです。

世間的には学校に行くほうが認められやすい。それに学校で頑張るのは素晴らしいことだと思います。しかし、行けなくてもなんの問題もないどころか、彼女にとってはとっても良かった。

自分で考えて切り開く道を本人が選びました。(というか、私がいうことはぜんぜん聞いてくれない。涙)

これからもいろいろあるでしょうが、がんばれー!我が家の不登校児!

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