医者の訴訟リスク。どの診療科が一番訴訟リスクが高いのか?

私は医学生の時に医療訴訟に関心を持ち医療マネジメントや公衆衛生に興味を持つようになったことはあまり知られていないわけですが、私が当時そう思うには実際医療訴訟がどんどん増えておりマスコミもかなり報道していたということがあります。

まぁここでは割愛しますが、医療訴訟は通常の民事に比べると、原告勝訴率がとても低いそうですね。
つまり原告側は(医学的な合理性抜きに)感情的に訴えてくることが多いのだと思います。
こういうことを書くと、「負けないんだったらいいじゃん」とかそういうことをいうイキりさんもいますが、そうじゃないわけですがそれについて書き出すと長くなるしどんどん脱線するのでそれも割愛。

訴訟件数が診療科別に出ている資料を見つけました。

医事関係訴訟事件(地裁)の診療科目別既済件数
https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/2022/220701-iji-toukei4-shinryoukamokubetsukisai.pdf

イマージ的には外科系が多そうですが、件数を見ると、内科と歯科の方がおおいんですね。まぁもちろん内科医は医者さんの人数も多いわけで、人数で補正しないと、診療科のリスクは出せません。人数を調べることにします。


〇表4 主たる診療科別にみた医療施設に従事する医師数及び平均年齢

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/20/dl/R02_kekka-1.pdf

〇歯科医師は以下

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/20/dl/R02_kekka-2.pdf


そして上記の数字を使って割り算をすることで、医者一人当たりの訴訟件数が出るわけです。
計算してみると、予想通りの結果が並びます。


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