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アップデートしない人々

世の中には、パソコンやスマートフォンのOSをアップデートしない人々がいる。

理由は人それぞれだろうが、UIが変わるのに対応するのが面倒だし、今使ってて困らないからなどといった理由が多そうだ。

メーカー側もそれに気がつき、近年は強制アップデートで対応させるようになってきたが、今回はそういったアップデートしない人々についてもう少し考えてみようと思う。

アップデートしない人の心理:向上心がない

たしかに、現状に満足しているなら、アップデートする必要を感じないとしても、不思議はない。では、向上心がない人というのは、どういう人なのか、調べてみる。

いくつかのサイトを見てみると、色々あったが
・物事に対して興味がない
・自信がない
・他力本願
・過去のトラウマ
・今さえよければいい
・不健康、生活が不規則

といった事が、特徴として挙げられていた。
なるほど、言われてみると、そういう事なんだなと思う。
その中でも、私が特に注目したのは、「不健康」というキーワード。健康状態が優れない人が、何か新しい事を挑戦するというのは、健康な状態の人と比較して、はるかに難しいというのは、確かにそうかもしれない。

ちなみに、向上心が低い人の対処法としては、「褒める」「小さな成功体験」「放っておく」という事が書かれていた。
まあ、会社や国家というレベルで考えると、向上心が低い人々というのは、「役に立たない」というイメージを持たれる事が多いと思う。

ただ、「働かないアリに意義がある」という話からすれば、それはそれでバッファーとして意味があると言う事になる。

現金主義

今回、アップデートしない人々に関心を持ったきっかけは、最近私が、キャッシュレス化という課題に取り組んでいて、そこで、現金主義ってなんなんだろう?と考えたのがきっかけである。

世の中には、なかなかアップデートしない人が存在する。ポケベル、FAX、カセッットテープ、VHS、ワープロ、ガラケー、現金、それぞれアップデートの期限を迎えるまで、使いづつける人が、ある程度存在する。

新しいものに変えるには、いくらか出費を伴う場合が多いし、労力を必要とする場合もある。さらに、そこで失われるものも多少なりあったりする。

とはいえ、環境が変化する世界の上に存在する社会は、アップデートが徐々に行われる事を前提として成立しており、アップデートなしに、社会を存続させる事は困難である。

もちろん自然消滅を前提として、成長をやめるという選択肢も理論上はあるが、成長は止まった瞬間から徐々に、あるいは急速ににその社会は衰退していくことになる。

だから、個人も、社会もアップデートが必要なのである。

アップデートしない人その2:アップデートできない

いやー。やる気はあるんだけどねー。アップデートしようにもできないんだよ。というケースがある。
パソコンや、スマホだと、機種が少し古いと、新しいバージョンにできないという事が、よくある。
これは、従来の性能ではできなかったような事が、コンピューターの処理能力の向上によりできるようになったり、新しいフレームワークやプラットフォームには定期的に載せ替えていかないと、検証が膨大になり、開発工数が膨らんでしまうで、OSの大幅な変更に伴い、古いシステムは切り捨てるという事に起因する。

企業で使われるシステムなんかで、現役で利用しているプログラムが、古いサーバーじゃやないと動かなくて、新しいシステムになかなか移行できずにいるというケースは多々ある。

これを簡単に言うなら「恐竜型」という事になるのだろう。

常に最新でいるというのは、それなりに大変な事であり、それが必ずしも最良とは限らない。

ただし、こういう風に、大きくなりすぎて、世の中の変化に適応する力が弱ると、時として恐竜のように絶滅する事がある。

アップデートが正解ではないケース

しかし、何でもかんでもアップデートすれば良いというものではない。
近年、日本のものづくりでは、多機能、高機能による進化を遂げてきた電化製品が多数ある。中には、機能の追加により、本来の機能が低下したものや、ボタンがやたら増えて、かえって使いにくくなっているものも存在する。

また、アップデートというのは、バグや不具合の危険を伴う事もある。
さらに、一貫性のないUIのアップデートが行われうことで、長年利用してきたユーザーが離れてしまう事もある。

例えば、Evernote。長年やってると、たまにはインターフェースを変えなきゃという誘惑にとらわれるのか、たまに変な機能追加や、UI変更が行われたりする。

アップデートというものは、生き残るために必要なものでありながら、それを実施するには体力が必要、しかも失敗のリスクもある。そういう点では、ややこしい存在だと言えよう。

アップデートしない人その3:老化

メルマガや、ブログ、mixiのように、ネットの世界では流行とともに、過去の産物と化したサービスが多数存在する。

流行が去ったサービスは、予算が割り当てられなくなるので、バージョンアップが難しくなる。かろうじてシステムが存続できる維持費が確保でき、サービスは継続できても、バージョンアップまではできない場合がある。
そもそも、なにをバージョンアップしたら良いかわからない、必要性を感じない。と言う理由もあるだろう。

サービスの流行には、スケールアップが必要だが、流行が去ったとき、必要なダウンサイジングを行うことが重要である。
理想を言えば、しばらくの冬眠期間を経て、次の適切なタイミングで少しアップデートし、リバイバルできると良いのだろうが、一旦過去のものになったサービスやブランドを復活させると言うのは、容易ではない。

ただ、飲食ブランドなんかで言うと、マクドナルドや、リンガーハットなどのように復活を遂げたものが、いくつかある。

同様に、mixiなんかも、過去の産物とはいえ、今でも利用者がある程度いるし、うまくリニューアルすれば、リバイバルの可能性もあるだろう。


まとめ
・アップデートをしないと人いうのは、向上心が関係していそうだ。
ただし、向上心がない人を掘り下げると、まあそういうのもありなのかなと思えた。
・モノにより必要なアップデートの頻度は様々。変わりゆく世界では必要なものだが、リスクもある。
・アップデートできないパターンとしては、「恐竜型」「老化」がありそうだ。
とはいえ、リニューアルにより、リバイバルできる可能性はある。


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