見出し画像

電動キックボード事故で考える全体最適化

ご存知のように、改正道路交通法の施行で、7月より電動キックボード16歳以上免許不要になった。

予想で言えば、今後事故が増えて、電動キックボードは、再度なんらかの規制が行われる事になるだろう。

私としては、自動車向けの道路を走るのは自転車含めて免許制とし、並行して、自転車や、電動モビリティが走りやすい、整備を急速に進めるべきだと思っている。

一方で、今回の法改正は、評価できる点もある。
1周遅れではあるが、世論はさておき、まずは一歩前に進んでみようという動きと捉えるなら、その点では評価できる前向きな法改正かと思う。

とりわけ日本は、新しい技術やトレンドに法律国民がついてこれず、後から黒船がやってきてそのトレンドに飲み込まれるというおきまりのパターンが存在する。今回も、プロセスを間違えると、おそらくそのお決まりのパターンに立ち戻るだろう。だが、まだチャンスはある。

一方で、これが、なんらかの不正や、手続きの不足による法改正であれば、いずれ誰かがなんらかの形で裁かれるべきかと思う。

自動運転を考える


今後おきるであろう、モビリティの変化としては、やはり自動運転の普及と進化だろう。
こちらは、人による、操縦に対する介在が減少すれば、事故も、ある程度減少するであろうから、人命や怪我を減少させるという大義が存在する。
人間が作る、システムなので、100%安全ということはないわけで、それでも事故はゼロにはならないだろうが、従来のそれにくらべれば大幅に減少するだろう。

他にも、物流に与える影響だったり、地価の影響も考えられる。
主要の駅周辺への人口集中が、自動運転の普及により変化し、駅近より、道路によるアクセスの良さが地価へ反映される事になるだろう。

駐車場に関しても、使ってない時は、シェアリングしたり、少し郊外に停めておき、予約の時刻に家の付近に来てくれるなら、家から少し離れていても、もっと安い駐車場にスペースを確保する動きが、おきるはずである。


全体最適化としての電動キックボード

たしかに、社会の効率化で考えるなら、マイクロモビリティが果たす役割は大きいだろうし、その一つのバリエーションの中に電動キックボードも含まれるだろう。

ただ、普通に考えると、電動キックボードの事故は、使用される台数に比例して増えるだろうし、それに伴って死亡事故も増えていくだろう。

コロナの時でも、有名人の死亡事故は、大きく取り上げられ、それがその後の世論の形成にいくらか影響を及ぼしたとも考えられる。

電動キックボードでいうなら、16歳という年齢制限はあるが、この辺りは正しく運用されないと、16歳未満の運転による事故の発生が、それなりに大きな影響を及ぼすだろう。

歩行者の死亡事故

話は少し脱線するが、交通事故の内訳として、歩行者の死亡事故の割合が意外と多く興味深かった。東京都のデータによると、年間100名を超える交通故による死亡、その半分が歩行者だそうである。
多くは自動車との接触だと思うが、被害を受けるのは、必ずしも、乗り物にのってない人がむしろ受けているという実態は興味深い。

人命や、怪我の低減の観点から考えたら、歩行者もヘルメットを被った方が良いのかもしれないし、歩行者も、歩行者免許を導入して、取得の有無や、無事故の有無などのを、交通事故の保険額に反映させたら、いくらか効果があるのではないだろうか。

話が長くなったのでこの辺で強制的にまとめてしまうが、
ともかく、全体最適化の観点では、「世論はさておき、まずは一歩前に進んでみよう」は興味深い。

とはいえ、安全性に対する対策や検証が不十分だと、新しい環境の構築に水をさす事になるだろう。

自動運転も含め、今後のモビリティ分野での変化は、社会に与えるインパクトが大きい。ぜひ多くの人にモビリティがどうあるべきか、考えてもらいたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?