日本一平凡な人生

僕は、日本で一番平凡な人生を歩んできたと自負している。

この日本一平凡な人生の何がいけないって、とにかくイレギュラーに弱い人間になってしまった事だ。つまりメンタルがとことん弱い。

最近一人暮らしを始めて、特に親への感謝の気持ちが止まらない。親にありがとうといつも感謝が頭によぎるが、いざ気持ちを伝えようにも恥ずかしくて気持ちを口に出せない。

既にこの一文だけでも僕が平凡であることは分かるかと思う。そこで僕は、この平凡すぎる自分の人生をポジティブにとらえたいと思い今日はどうすればこの人生をポジティブに考えることができるか。という事を書きたい。

以前、友人四人と飲んでいたのだが、その際に誰の人生なら歩みたいか。という話題になり、真っ先に僕の名前が挙がった。いい人生の様に思われているんだなと人から思われている事に嬉しさを感じたが、次の一言に少し、気持ちが揺らいだ。『一番イージーそうだもんな』と何気なく発した友人の一言が頭から離れなかった。おそらく自分でも、他の3人に比べたら何ともない楽な人生だったとは思う。でも、当事者である僕からすれば辛いこともたくさんあったわけで。でも、そんな辛いと思った出来事さえ列挙してみると、受験や恋愛、仕事、人付き合いなんて誰でも挙げそうな出来事だ。だからこの辛いと思った経験でさえ、平凡なのだろうと思ってしまう。でもきっと人生はそういう事ではないのだろう。比較するものではない。本気でそう思う反面、確かに僕の人生は、とてつもなくイージーだったのかもしれない。でもね、それは今までの23年間はね。という話であって。

きっと僕はこれまでの23年間はイージーだったのだろうと思う。これはでも簡単なゲームでもよくあることだが、初めから、8-4のステージを経験し、クッパを倒した人にとって、1-1ステージなんて簡単に攻略できてしまうだろう。一方で、1-1を何も考えずにクリアし、ずっと次のステージに進まず、1-1をクリアすることに満足してきた人にとっては8-4をクリアすることなんてとてもじゃないくらい難しいし、時間がかかる。

つまり僕の置かれている状況というのはそういう事だ。これから、生きていくのがとてつもなく大変だと思う。この状況下に置かれている自分に対して思う事は、辛い経験は早いうちにしておくべきだという事。

何もしない人生のしわ寄せは、これから先の人生に来る。過去が原因で現在と未来がある。至極当然の周知の事実であるが、なんでかそれを率先してやることは難しい。なぜなら辛い出来事というのは辛いからだ。当たり前のことだが辛いことを経験したいなんて言う人はいない。避けて生きていきたいと思うのが当然だろう。でも、辛いことが起こらない人生なんてない。だから先に小さな辛い出来事を積み重ねていって、耐性を作っておかないと。

今の僕はこういう思いがある。でも、それって本質的ではないような気もしてしまう。辛い出来事を軽減させるために辛いことを自ら経験しようとする。それはなんだかかえって不幸になっていないか?という事。

じゃあどうすることが正解だと思いますか。僕にはもうわかりません。

辛いことから逃げたら、辛い気持ちにならずに済む。でも辛いことに立ち向かったら、辛い気持ちになる。次に起こる辛い出来事がそのつらい経験で軽減されるの?とてもじゃないけどそうは思えなくなってきた。

じゃあ果たしてどう生きていくのが正解なのだろう。人生イージーなんて言える人ほど、きっとすごく苦労してきたに違いない。


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