同人誌も作ったことがない人間が文学フリマに初参加するまで①【初参加を決めた理由編】
2023年5月21日(日)に行わる文学フリマに初参加します。
「文学フリマに出るぞ」と決めたのは、2022年の年末。
この記事では、連続して文学フリマに出るまで~参加しての感想を書き綴っていきます。(どうか、無事に当日まで参加できますようにと思いも込めて)
私と同じく文学フリマに参加される方や、「文学フリマって何?」という方にも読んでいただけると嬉しいです!
1.文学フリマって?
文学フリマ。コミケよりも知名度は若干低いかもしれないけれど、小説や詩やら、自作の<文学>作品を出店する場。
小説を書き始める前から、Twitterなどを通してその存在は知っていたものの、自分が出店するなんて思いもしなかった。
文学フリマの公式サイトにはこう書いてある。
作り手が「自らが《文学》と信じるもの」・・・最高にカッコいい!!
2.出店を決めた理由
今回、出店することになったのは正直、120%勢いだ。遡ること、2022年の年末。私は文字通り、時間との戦いに追われていた。応募したいと思った文学賞の締め切りが12月31日までだったのだ。
第60回文藝賞短編部門。2022年の今回限りの募集。
応募要項を見た瞬間、私は思った。
「今回限りって…私に応募しろということか。よもや運命では」
そう、私はすぐに物事を都合よく解釈して喜んでしまうタイプのアホ。
その頃は(今もだけれど)仕事が終わってから家に帰るのが24時頃という毎日だった。
ということは、年末年始休みに入る29日からが勝負だ。休みといっても、実家暮らしなので家の大掃除やらおせちづくりやらから逃れることは到底できない。
そこで全ての雑事を終わらせてから、とにかく書いた。ひたすら書いた。
「締め切りに間に合うかな」
「面白い小説になるにはどうしたらいいんだろう」
「もっと良い文章にしたい」
「これ本当に面白いんだろうか」
そんな気持ちを変わるがわるお手玉しながら、ひたすらひたすら書いた。
ランナーズ・ハイならぬラインティング・ハイという言葉が頭に浮かんだ。全然面白くないけど。
2日で12,000字ぐらい書いたと思う。とにかく規定内に収まったので作品を提出した。不思議な達成感だった。
2万字の作品というのは、その時の自分の中で最長の作品で、それをかき上げられたという嬉しさが、疲労感よりも数百倍速いスピードで、私の身体の中を隅々まで満たしてくれた(内容はともかくとして)
その高揚感に私は憑りつかれたのである。
「もっと書きたい」と思った。書けば書くほど自分が小説を書く上での課題が見つかって楽しい。
何より一つの物語を構成して、それにピリオドを打つときの何とも言えない感情の高ぶりに私は虜になった。
それに加えて、「もっと作品を読んで欲しい」「他の人の作品も読みたい」というエネルギーも生まれた。
そんな時、ふとTwitterで見かけた告知が頭をよぎったのだ。
『文学フリマ、出てみたい・・・!』
3.東京に行くぞ
その勢いのまま、私は文学フリマの参加を申込んだのである。
見てますか、中学生の頃の私。あなた、自分で小説本作っちゃおうとしてますよー!そんな風に叫びだしたい気持ちだった。
昔から「頭でっかち」「口だけで行動力に乏しい」と言われていた(今もだけれど)
そんな私が、仕事の最繁忙期である5月に行われる文学フリマに応募するのは正直無謀だ。そもそも、作品をかき上げられるだろうか?とすら不安だった。
けれど、私は訳の分からない程の高揚感をじゃぶじゃぶと浴びている最中だった。
「とにかく参加したい!!参加する!!仕事も頑張る!!」
無謀さはとりあえず見ないふりを決め込み、うきうきとした気持ちを維持したまま、私は穏やかに年明けを迎えた。
ここからが苦難の日とも知らずに。
(続きます)
4.お品書き
【日時】
文学フリマ東京36
ブース:D-38
5/21(日)12:00~開催
東京流通センター 第一展示場
【販売物】
『半透明な世界の向こう側』(辻村 いち)
200円(小説・本文106頁)
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