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#私の作品をみて

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コントな文学『田中明彦のピーク』

コントな文学『田中明彦のピーク』 田中明彦13歳の春。 学校から帰宅中に道端で倒れている妊婦を発見し、救急車を呼んだ。 迅速な対応のおかげで、妊婦は搬送先の病院で無事に女の子を出産し母子共に助かった。 翌日、田中明彦は学校で先生に呼び出されて校長室へ行くと警察から感謝状が贈られた。 助けた妊婦の旦那さんも来ていて、泣きながらお礼を言ってくれた。 この様子は夕方の全国ニュースでも放送された。 田中明彦は生まれて初めて脚光を浴びた。 普段は目立たない普通の中学生が

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コントな文学『すべてのホームシッカーに花束を』

コントな文学『すべてのホームシッカーに花束を』 上京して足立区の北千住で初めての一人暮らし。 俺はホームシックになった。 土曜日に引っ越してきて今日が水曜日で一人暮らし5日目。 土曜の夜は初めての一人暮らしに浮かれて楽しく過ごしたが、人生で初めて日曜日の夜に1人で晩ご飯を食べていたら涙が溢れてきた。 実家の居心地の良さ。 母ちゃんの温かくて美味しいご飯。 そして父ちゃんや妹やペットも含めて家族から与えられていた安心感や愛情に初めて気付いた。 しかし、ホームシックな

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命乞いする蜘蛛 毎週ショートショートnote

そんなところで花見をされたら皆に迷惑です。 アパートの敷地の桜が見事な花を咲かせた。道行く人はその姿にしばし表情を綻ばせる。住人である我々も楽しみにする季節だ。 しかし、しかしだ。 向かい側が更地であることをいいことに、花見を始める輩がいた。そこは私有地ですよ。公園とかでもありません。ダメですよ。 「ちょっとくらいいいでしょ。すぐ帰るから」 「ダメでしょ。地主さんの許可も……」 「ここウチの土地で」 「ああ、そうですか……」  文句は言えないか。でも、なんかなあ。

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春の癒しピアノⅡ

こんばんは🌛 今日はとても暖かい一日でしたね! 天気がいいと気持ちも弾みます。 今回は、このミモザの写真を見てパッと閃いた曲をお届けします。 1時間と長い曲ですが、朝の目覚め、作業をしながらなど、サラッと聴いて頂けたらうれしいです✨ ではではどうぞ👋 もひとつオマケで 桜の曲もどうぞ🌸 ご視聴ありがとうございました(❀ᴗ͈ˬᴗ͈)" 明日から4月1日 気持ち新たに新年度迎えましょう🎶

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僕の心を奪う花

『僕の心を奪う花』 名前を知らない花でも 心を奪われるときがある その色彩や形状は まるで魔法のようだ ひとたび心を奪われたら もう取り戻せなくなる 名前を知らない花でも 心を奪う香りがある その甘い匂いに心惹かれる 風に揺れる花が儚くも美しい ひとたび心を奪われたら もう忘れられない 名前を知らない花でも 心に残る思い出がある その瞬間の美しさが忘れられない 心に深く刻まれた 特別な一瞬 名前さえも知らない花に 心を奪われた瞬間 その美しさに心が震える たとえ

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作品紹介1:究極のウェラブルアート?「着用可能なシミ」

回顧録をずっと、、、必要以上に詳しく書いておりまして、気が付けば、すでに100回以上!!もうごく最近にまでなってしまい、まったく自分の事が冷静に書けなくなってしまいました、、、。トホホ。 以下のリンクはその一部ですが。 この他にもアメリカ生活に特化して書いたものや、 仕事の事 音楽の事 などなど、もう盛りだくさんにもほどがある!というくらい、自分の私生活を暴露しちゃってます。汗 で、ここんとこ、こういう回顧録は一旦、脇に置いといて、直近のバンドツアーの事なども書い

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【長編小説】二人、江戸を翔ける! 2話目:コンビ初仕事③

■あらすじ ある朝出会ったのをきっかけに、少女・凛を助けることになった隻眼の浪人・藤兵衛。そして、どういう流れか凛は藤兵衛の助手かつ上役になってしまう。これは、東京がまだ江戸と呼ばれた時代の、奇想天外な物語です。 ■この話の主要人物 藤兵衛:主人公。隻眼の浪人で、傘張り仕事を生業としている。 凛:茶髪の豪快&怪力娘。ある朝、藤兵衛に助けられた。 ■本文 ---------------------- その数日後。凛はいつものように、藤兵衛が住んでいる長屋・土左衛門店にいた。

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ケケケのトシロー 10 

(本文約3600文字)  フキさんに見送られて俺とキダローは店を出る。辺りはそろそろ夕闇が迫りだしていた。キダローがフキさんから預かった時計を見て『こっちやな』と指さした。その方向は橋を戻らず、この町の中心部を指していた。  橋から延びる一本道を暫く歩く。両脇には戸建て住宅と会社の事務所のようなビル、クリーニング屋や喫茶店、蕎麦屋など商店が混在し建ち並ぶ。住人とはすれ違うが賑やかな感じはしない。十字路に差し掛かり、右へ折れて見えてきたのが何かの倉庫のような建屋だった。かな

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すべてが詩からはじまる国

むかしむかしよりもさらにむかし その国は2度滅びました 1度目は抱えきれないほどの大きな火によって 2度目は愛を見失った言葉の波によって その国の人々は 幸せに暮らしたいと願いながら火と言葉を使っていましたが いつの間にか火と言葉の強大な力に飲み込まれてしまったのです 絶望の中に残された人々は 1本の大きなオーク樹のもとに身を寄せ合い 絶え間なく続いた渇きと寒さを癒しながら 心の奥底にわずかに残った小さな光に願いを託し もう一度幸せに生きることを誓いました その時、一

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ぬいぐるみとわたし〜やる気はやらないと出てこない〜

新卒で入社した会社に丸3年いた。 だが休みが少なく、自分の時間が取れないことなどが不満であっけなく退社した。 これまで趣味はドラマを見るくらいで他には特になかった。 仕事を思い切って辞めたら今まで我慢していた反動から色んなことに手をつけた。 カラオケ、ウクレレ、イラスト、音ゲー、映画鑑賞、詩、読書だ。 今では当たり前になっている裁縫も最初はこんなに続くと思っていなかった。 広く浅く進んでいたら突然深いところに落ちたような感覚だ。 ぬいぐるみが完成した時の達成感を例

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コントな文学『もったいないおばけと新人記者』

こんにちは、もったいないおばけです。 お前、何で俺が現れたか分かるか? そうか、分からんかぁ… 新人記者のお前は本来行く筈だったベテラン記者が体調不良で、代わりに急遽アメリカに行って大谷翔平の記者会見に参加した。 そしてお前は記者会見で「大谷選手はお好み焼きとモダン焼き、どっち派ですか?」と質問した。 地方新聞社の記者のお前が記者会見で大谷翔平に質問できるチャンスなんて一生に1回あるかないかのレベルやぞ。 しょーもない質問過ぎて大谷も通訳の一平もWhy?って顔しと

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詩人としての自覚を持つ

今から30年ほど前 当時はまだ一般的ではなかったヴィジュアル系 バンドを組みベースを弾いていた バンドを組み始めたころ 僕の衣装は おおよそヴィジュアル系っぽくなかった それは 自分がヴィジュアル系だということが恥ずかしかったから 照れ臭かったから だから ヴィジュアル系に見えそうで見えない 中途半端な衣装を着て でもメイクはして ステージに立っていた しばらくたち 中途半端な自分のカッコ悪さに気が付いた だから開き直って 自分がヴィジュアル系だと受け入れた ゴリゴリのヴィ

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『今日も世界で誰かが嘘をついている。菜子ちゃんからの質問編』

『今日も世界で誰かが嘘をついている。菜子ちゃんからの質問編』 「どうしてママはパパと結婚したの?」 5才になる娘の菜子からの質問だ。 6年前、私は付き合っていた彼氏に二股を掛けられていた事が発覚する。 加えて仕事でも大きなミスをして私の心はボロボロになっていた。 そんな時に飲み屋で声を掛けてきた男に甘えて癒やしてもらって… 「弱ってる時に優しくしてくれた男との間に、あなたができたからよ」なんて言えねー。 「優しいパパにママが一目惚れして結婚したの」 「そうだっ

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【長編小説】二人、江戸を翔ける! 2話目:コンビ初仕事①

■あらすじ  ある朝出会ったのをきっかけに、少女・凛を助けることになった隻眼の浪人・藤兵衛。そして、どういう流れか凛は藤兵衛の助手かつ上役になってしまう。これは、東京がまだ江戸と呼ばれた時代の、奇想天外な物語です。 ■この話の主要人物 藤兵衛:主人公。隻眼の浪人で、傘張り仕事を生業としている。 凛:茶髪の豪快&怪力娘。ある朝、藤兵衛に助けられた。 お梅婆さん:『よろづや・いろは』の女主人。色々な商売をしているやり手の婆さん。 ■本文 -------------------

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『今日も世界で誰かが虚しくなっている。一人娘編』

『今日も世界で誰かが虚しくなっている。一人娘編』 一人娘の彩が幼稚園の年長さんになる年に妻の亜希子が他界した。 それから20年。 まるで死んだ亜希子の生き写しのように彩は美しい女性に成長した。 そして男手一つで大切に育てた彩は昨年、義理の息子になった裕一君と結婚した。 今日は彩と裕一君が結婚して初めて迎えた亜希子の命日だ。 例年よりも早く満開になった庭の桜は、亜希子が彩と裕一君を祝福する為に咲かせたように思えた。 * 特別な日に3人で食べる為に特上の寿司を注文

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昔の作品

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消えない苗木

経ったぞ。昨日の子未だ迷子。脳の樹育った。 たったぞ きのうのこいまだまいご のうのきそだった 傷付き饐えた黄続き。啄木鳥絶えず樹突き。 きづつきすえたきつづき きつつきたえずきつつき 唾液 涎 誰だよ 消えた だえき よだれ だれだよ きえた 粟立つ肌、不吉に。絵日記札貼った、わあ! あわだつはだ ふきつに えにっきふだはった わあ 確かめた果てよ。詩は泣く、何処か孤独な場所で、はためかした。 たしかめたはてよ しはなく どこかこどくなばしょで はためかした

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(実録)自作曲で世界に挑戦 第3話 うなずかないキュレーター

2手目 続いて、マーケティングにつかうもう一つのサイト SoundCampaign です。 このサイトはまずアーティストに曲を送ってもらいそれを聴いた上で 曲を売り込むためのキャンペーンを勧めてきます。 つまり最低限の事前審査がありそれをクリアした曲でないとキュレーターに送れないのですが、おそらくこの審査はゆるいと思います。 審査が通るとどの程度の規模のキャンペーンにするか設定することになります。予算によって曲を送る対象のキュレーターの数が決まります。 最低額は80ドルで

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【長編小説】二人、江戸を翔ける! 1話目:始まり⑩(最後)

■この話の主要人物 藤兵衛:主人公。隻眼の浪人で、傘張り仕事を生業としている。 凛:茶髪の豪快&怪力娘。ある朝、藤兵衛に助けられた。 お梅婆さん:『よろづや・いろは』の女主人。色々な商売をしているやり手の婆さん。 ■本文 ----------------------  満月が煌々と輝く夜空の下を、男が少女を背負って黙々と歩いていた。周囲には誰もおらず静かな夜だった。 「なんだか、夢を見てるみたい」 おぶされていた凛は誰に聞かせるでもなく、ここ最近の出来事をポツリポツリ

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【掌編】卒業、進路と「食」の趣味

卒業の前日に、俺は「天下一品」に行って、こってり味のライスセットを頼んで食べた。母からもらったお小遣いはすっかりなくなってしまった。 月に6千円をもらい、昼食は食堂で200円のミニ豚丼を食べ、帰ったら麦飯と味噌汁、野菜炒めを食う。母は野菜炒めしか作れない。 月にできる贅沢は、「天下一品」や「壱角家」、「餃子の王将」、それから「一蘭」で炭水化物を食うことだった。 友人と呼べる人間も高校にはいたけれど、俺がカラオケにもゲームセンターにも行きたがらず、サイゼリヤやガストにもつい

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